「屋台」を制すものは「タイ料理」を制す!
微笑みの国タイから สวัสดี ค่ะ (こんにちは)! KitchHikeタイ特派員のいのうえみほです。
実際にKitchHikeのCOOKを訪ねた動画をまずは見てみてください!
去年の夏から南国の島、アメージングタイランドに滞在しているわけですが、タイの暮らしは日本では絶対起こらないような奇想天外なことが起きまくりです。そんなお国柄が反映されているせいか、料理文化もかなり独特で日本料理の常識でいくとボディーブローの連発です。
例えば!
「スープの中に入ってるこの葉っぱと黄色い固いのって.........食べれるの?」
「わぁ〜テーブルにある調味料を少し入れたら、スープの色が地獄池。」
来タイしたばかりの屋台での食事体験はまさにこんな感じの連続で、すべてが手探りさぐり。必死に味の"アタリ"を探し出そうとする様はまるで見えない秘宝を探し求める冒険のよう。更に困ったことに「言語」という大きな壁もあるんです。
タイのローカル屋台は基本的に英語が通じない&メニューもタイ語表記がほとんどなので(外国人が多いエリアは英語メニューが比較的多いデスヨ!)、料理を注文するのも、調味料をいれるのも、何から何まで周りの地元のタイ人の様子を伺いつつ、匂いを嗅ぎつつ、それはそれはオドオドした記憶があります。
しかし、慣れというものはすごい!(否、恐ろしい?)もので、2ヶ月もすると屋台のおじさんと顔見知りになって片言のタイ語で「ガッパオガイカイダーオ!」(鶏肉のホーリーバジル炒め、目玉焼きのせてね!)なんて少し自信有り気に言えちゃうようになっているんです。
もちろん、辛さ耐性も日が経つにつれてレベルが上がっていきます。最初は「辛い! もうダメ!」だったのが「辛い! でも美味しい!」に、そして「辛い! もっと頂戴!」という辛さなしでは反応しない舌、いわゆるスパイシー依存舌に......!(今考えました)慣れって恐ろしい。
と、こんな感じでかなり個性的でアクが強いタイ料理ですが、何だかそこがクセになってしまったようで、気づけば筆者、タイ料理のトリコに。おもしろいことに、同じ料理でも屋台によって味が異なるので、毎日同じ料理を食べていても新しい発見があって飽きないんです。
でも、毎日タイ料理を食べてはいるけど、一体どのような過程を経て、こんなエネルギッシュでパンチ効きまくりの料理が生み出されるのでしょうか? そんな疑問を解決するために、タイのリアルな食卓に飛び込んでみました! 料理を作ってくれるキラキラCOOK系女子はコチラ!
KitchHikeを利用して実際に訪ねてみました!
今回お世話になるのは現役女子大生のプロイちゃん。タイ料理をごちそうになるついでにタイの料理の作り方についてもいろいろと教えてもらいました!
【職業】女子大生
【趣味】日本語を勉強すること、ボーイフレンドと映画を観ること、眠ること
【料理歴について】プロイちゃんの高校生の時の夢は「シェフ」になることだったそうです。その時にお母さんからタイの伝統料理のレシピをたくさん教えてもらい、タイ料理に関する知識がとても豊富!
今回のメニューに使った全6種類のハーブ野菜の名前と相性の良い料理を教えてくれたり、クロック(石鉢)とサーク(すり棒)という、唐辛子をすり潰す際に使用するタイの料理器具の正しい使い方まで教えてくれました。
ちなみに好きな世界の料理は1番がタイ料理で、2番目に日本料理だとか。特に大好物なのは、サーモンのお寿司と日本のお菓子だそう。
PLOY'sキッチンへようこそ〜華麗なるタイ料理たち〜
お母さん直伝のレシピを使って私たちに伝統的なタイ料理を豪勢に振る舞ってくれたプロイちゃん。
そんな気になるタイ料理はこちらっっ!
1. ヤム・ウンセン(ยำวุ้นเส้น)【タイ風春雨サラダ】
ヤムウンセンはタイで取れるハーブをふんだんに使った春雨サラダです。特徴的なのは多種多彩な具材たち。もやしの原料となる豆をすり潰して糸状に伸ばした春雨をベースに、茹でた豚のひき肉、スライストマトやオニオン、そしてタイ料理を語る際に欠かせないパクチーやトンホームと呼ばれる小ネギなどのハーブ野菜を混ぜ合わせます。
仕上げに、味を整えるためのマナオと呼ばれるタイレモン汁やナンプラーを加えていき完成です! 香り豊かなハーブ野菜と少しピリッとした辛さの春雨が何とも絶妙なバランスを保っていました。おかわりが止まりませんっ!
2. カイチアオ(ไข่เจียว)【タイ風オムレツ】
カイチアオはタイ風にアレンジされたオムレツ料理です。昔から多くの人に親しまれ続けているタイ料理のひとつで、作り方はとてもシンプル! 中華鍋を熱してから、オリーブオイルをたっぷりと注ぎます。
そこに溶いた卵を流し込み「焼く」というよりも「揚げる」イメージで火を通し、オイスターソース、ナンプラーや砂糖などお好みで調味料を加えて完成です。ポイントは卵を溶く際になるべく空気をいれるようにすること、そうすることでよりフワフワのカイチアオが出来るそうです。
3. トムヤムクン(ต้มยำกุ้ง)【エビの酸っぱ辛いスープ】
タイ料理と言ったら真っ先に頭の中に浮かぶのがコレ! トムヤムクンです。まず、下ごしらえとして海老のスジを取り除き、そしてハーブ野菜たちを的確なサイズに切っていきます。ここで使用するのは、パクチー、パクチーファラン、カー、タクライ、そしてレモングラス。
またお好みでナンプラー、レモン汁、そして無理しない程度がオススメなのが、唐辛子です。トムヤムクンは辛い料理として有名ですが、個人の好みによって「カーネーション」と呼ばれる無糖練乳を入れたクリーミータイプにする事もできます。
もちろん、そのままの辛さを楽しむクリアースープタイプもありますよ。それにしても、様々なハーブ野菜やスパイスが投入されても、最終的にバランス良く味が整うから不思議です。。
4. カオニャオ・マムアン(ข้าวเหนียวมะม่วง) 【マンゴーと餅米のココナッツミルク】
タイの伝統的なデザートとして親しまれているカオニャオマムアン。ココナツミルクと砂糖と塩で炊いたもち米に、熟成したマンゴーを添えた出来上がり!の簡単デザートです。
日本ではあまり見かけない料理なのでイメージがしづらいかもしれませんが、気になるお味の方は「タイ版トロピカルおはぎ」というと伝わりますでしょうか。ココナッツミルクとマンゴーの濃厚な甘みともちもちしたお米のコンビはかなりのトロピカルな気分を満喫できます!
タイ料理の「酸っぱい・辛い・甘い」を余すことなく体験!
今回のKitchHikeで元々好きだったタイ料理がもっと好きになりました。独自の文化と自然で育まれたタイ料理は個性的であるにもかかわらず、どこか家庭的で、懐かしくて、また食べたいと思わせる味が多いと感じます。きっとそれは料理だけでなく、タイという国や人々に対しても共通して言える特徴なのだろうなぁ、と筆者は思うわけです。
そんなちょっと感慨深い気持ちにさせられた今回のKitchHike。前菜からデザートまで、タイ料理の醍醐味である「酸っぱい・辛い・甘い」の3拍子を見事に食験できてとても大満足でした。
プロイちゃん、ขอบคุณ มาก ค่ะ(本当にありがとう)!
Infomation
食べたくなってしまった人は予約をして、タイ人COOKプロイちゃんの食卓を訪ねてみましょう!
COOKプロフィール:Barbamama(プロイさん)
値段:$20
場所:Bangkok, Thailand
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(2015年4月8日「KitchHike マガジン」より転載)