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2018年06月13日 06時30分 JST | 更新 2018年06月13日 07時59分 JST

#国際アルビニズム啓発デー 世界の大問題を眺めながら日本のアルビノ事情について考えてみる

6月13日は国連が制定した国際アルビニズム啓発デーです。

改めまして、日本人のアルビノ・エンターテイナーとして現在は主にWebで表現活動をしています。粕谷幸司(Twitter @96mouse)です。

早速ですが、6月13日は国連が制定した国際アルビニズム啓発デー(International Albinism Awareness Day)です(2015年~)。

日本の辞書としては「国際白皮症啓発デー」とも記されているようです。

そこで今回は、アルビノ(アルビニズム)の啓発にチャレンジしてみようと思います。

"アルビノ"とは

生まれつき、体内のメラニン色素を生成する能力が無い(または極端に少ない)遺伝子疾患。

そのため、体毛や皮膚など全身の色が極端に薄い(白い)見た目に特徴がある。

メラニン色素による保護機能が無い(または極端に弱い)ため、日焼けをするとツラい。

弱視・羞明・眼振・斜視など眼の機能に影響が出ることが多い。

Harumasa Togashi

国際アルビニズム啓発デーが制定された背景には、アフリカ・タンザニアなどではびこる"アルビノ狩り"と呼ばれる悲惨な殺傷事件を受けて、人権・差別問題に目を向け取り組もう、というような流れがあるのですが。

僕は日本人として、日本における日本特有のアルビノ事情について、啓発してみたいと思います。

アルビノの子の誕生

僕が生まれ育ってきたことについては、過去にアルビノの子を産んだ母は、僕をどう育ててきたかという記事で書きました。

昭和のあの頃と比べて、平成も終わろうという現代ではそれほどでもないでしょうけれど、しかし認知度が低すぎる現実がありまして。

親だけじゃなく医師でさえも、ごく普通の日本人の夫婦から白い赤ちゃんが生まれてくることに驚いてしまうことが多いと思います。

いまのところ「およそ2万人に1人」と言われているアルビノですから、症例としてレアケースであるのは確かですからね。

そして特に日本ですから、髪の色・肌の色・目の色が違うという事実を素直に受け入れるのが苦手なのでしょう。

動揺してしまうのが正直なところだと思います。

アルビノの日本人の集団生活

見た目がなかなかに特徴的なアルビノの僕らは、特に日本に根強く息づく「みんなと一緒が正解」という社会への仲間入りに、ちゅうちょすることが多いのは否めません。

普通のみんなが黒くて、自分だけが白い場合、ことさら幼少期には「自分が不正解」のような感覚に陥りやすいですし、昔カタギの人々の中には実際に「なぜみんなと一緒じゃないんだ」と、責めるような態度をあらわす人もいます。

すっかり大人になり、社会的に自分の居場所へ辿り着けた後の人にとっては、そんな「みんなとちがう」という課題は通過済み、と言えなくもないと思いますが、そこに至るまでには、いくつかの段差があると思います。

就学期...、自分という存在が確立する前には、みんなとちがう自分を説明・納得できる言葉が足りない。

就活期...、みんなとちがうことが明確なハンデになることも当たり前の日本社会で、迷わないはずがない。

みんな同じ集団生活を基本として形成されている世界で、集団に馴染めない感覚というのは、自分の居場所が見つからないような、生き方への迷いになったりします。

情報においても格差社会が酷い

少し話がそれますが、日本は情報の取り扱いにことごとく疎い気がしています。

「情弱」なんて言葉もありますが、極端にいうと「知らない方が悪い」ような空気が強い気がするのです。

知ろうとすれば多くの情報が手に入る反面、現代では「誰もが共通して知っている」という知識や存在が、生まれにくいような。

各個人がそれぞれ好き・得意な世界を深く掘り下げられるのは素晴らしい時代なのですが、人との違いを受け入れられる体制が整う前に情報化社会が到来してしまって、知っている人が勝ち、知らなければ弱く負け、になってしまう。

だから、知らないことを人に聞こうものなら「ググれカス」とか言われそうでこわいし、知ったことを人に話そうものなら、より詳しい人から「浅い」と踏み潰されてしまいそうで...。

「知らなければ教えてあげよう」

「知らないことは教えてもらおう」

様々な情報のやりとりを、もっと素直に出来れば良いけど、そう簡単に出来そうにない気もするので、啓発って難しいな、とも思ったりして。

けれど確実に時代は進み変わりゆく

2018年1月、長編サスペンス小説『呪術』(初瀬礼/新潮社)が発売されました。

アルビノの少女がアフリカでの"アルビノ狩り"から逃げ、日本を舞台に呪術師や陰謀と戦うハラハラドキドキの物語。

僕はアルビノを楽しめる世界の幕開けという書評を書かせてもらい、その中にも書いたのですけれど。

これまで、不可思議で、時には神秘的であり、時には不気味な存在であったアルビノは、フィクションの世界では魅力的なキャラクターなのにも関わらず、病気であるという事実・配慮から、軽はずみに創作物に取り入れ難かった。

ところが一方では、まるで密教よろしく、アルビノであると明記されていなくても「あのキャラクターはアルビノを思わせる」とささやかれていたり、どんな批判を受けるか怯えながら「実はアルビノが好き」という思想を秘めている人も多いと感じていて。

そんな中、丁寧な取材と、慎重な想像によって世に放たれたこの物語の存在は、アルビノの僕ら日本人が生きていく時代を、少し変えたと確信しています。

多くの人が正しく知れば、そこに不安や恐怖は無くなる。

炎や電気の使い方を知り、大きく進化してきた人類だから。

情報の使い方も正しく知れば、世界を好転させていける気がします。

なのでまずは啓発から、あなたも参加してみませんか。

Twitterで #国際アルビニズム啓発デー のハッシュタグを付けてツイートしてみましょう!

「アルビノって好き」「アルビノってはじめて知った」「アルビノの知り合いがいる」

どんな簡単な言葉でも大丈夫です。

まずは、アルビノという言葉、僕らという存在が広く認知されたら、アッという間に変わります

この小さな日本という世界には、豊かで平和な社会があるのだから。

(以下のTwitterボタンもお試しください)

[関連動画]アルビノ事情について語っている動画をYouTube再生リストにまとめてあります。