家事や仕事の中にある、手を使う単純な反復作業。それが気持ちにリセットをかけるひとときとなったり、瞑想のようにこころに空をつくるひとときになったり。
キッチンに立ってのお菓子作りも、そんなちょっとしたリセットのひとときになりますよね。さざ波を打つ心がしんと凪にもどって、体もしゃきっと落ち着いたりします。
その中でも、自宅でのチョコレートづくり、これからの季節におすすめです。カカオの香りに包まれながら、手元に置いた溶かしたチョコレートをぐるぐるとかき混ぜていると、何故かとても心落ち着くんですよ。
今回は、栄養価の高い焙煎していないカカオ豆(ローカカオ)と、体にやさしい天然甘味料を使った、ローチョコレートづくりを、ご紹介します。
基本の材料はたったの4つ。
1. ローカカオバター(カカオの油脂分&香り)
2. ローカカオパウダー(カカオの繊維&風味)
3. アガベシロップ、メープルシロップ、ココナッツシュガーなどの天然甘味料
4. 塩
これだけあればつくることが出来ます。是非、お気軽に試してみてくださいね。
材料
・ローカカオバター:120グラム
・ローカカオパウダー:70グラム
・アガベシロップ:50グラム
・塩:ひとつまみ
作り方
(1) ローカカオバターは湯煎で溶かす。
(2) 溶かしたカカオバターに、ローカカオパウダー、塩を加え、良く混ぜ合わせる。
(3) (2)にアガベシロップを加え、良く混ぜ合わせる。再び湯煎にかけて、42度まで温める。
(4) 氷水に当てるなどして、27度までゆっくりと丁寧に温度をさげていく(テンパリング作業)。その間、絶えずへらでチョコレートをかきまぜる。
(5) 再び湯煎にかけて、31度まで温める(テンパリング作業)。
(6) 注ぎ口のついた計量カップにチョコレートを移し、モールド(チョコレート型)に注ぎ入れる。
(7) 冷蔵庫で30分ほど冷やし固めてから、型からはずす。
手づくりレシピなので、乳製品や乳化剤、添加物などが入っていません。体に優しい仕上がりなのが嬉しいですね。
上記のレシピは、表面の艶やチョコの固さを出していくためのテンパリング作業を含みます。しかし、ローチョコレートはテンパリングしなくても、冷やし固めることができます。全ての材料を混ぜ合わせたら、そのままシリコンでできたチョコレート型や、ステンレスボウルやステンレスパッドなどに入れて、冷蔵庫で冷やし固めてみてくださいね。
テンパリングをする際には、いくつかのポイントに気をつけてみて下さい。
まず、つくっている最中に、ローチョコレートに水分が入らないこと。ボウルの底についた水滴や、熱湯からたちのぼる湯気など、ローカカオまわりの水分に注意です。ふきんやタオルを手の届くところ置いて、作業をすすめましょう。
そして、テンパリングの間は、常にローチョコレート全体の温度が一定であるよう、かき混ぜ続けること。ステンレスボウルは熱伝導率が良いため、その底から冷えていく、もしくは温まっていくので、そこに気をつけましょう。
最後に、ローチョコレートを冷蔵庫に入れたら、固まるまで、できるだけ動かさずに置いておきましょう。揺らさないことで、できるだけひび割れを防ぎたいものです。
万が一固まらなかった場合は、おいしいローチョコレートソース、ローチョコレートアイス、ローブラウニーに変身させて、おいしいカカオ豆を堪能しましょう。
こころ休まる自宅でのローチョコレートづくりを是非楽しんでみてくださいね。
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ライター: 前田 直宏(ロースイーツ・パティシエ)