女性起業家の活躍

経済活性化の担い手のひとりとして女性起業家が注目されている。女性の社会進出が進み、起業の分野でも女性起業家を受け入れる環境が整ってきたためとみられる。

チャレンジ精神旺盛な女性たち

経済活性化の担い手のひとりとして女性起業家が注目されている。女性の社会進出が進み、起業の分野でも女性起業家を受け入れる環境が整ってきたためとみられる。

「女性の優れたビジネスプランを発掘し、品川区の資源を生かした起業モデルを確立したい」という粕谷浩子武蔵小山創業支援センター長。

創業支援の一環として、同区では、2012年から「ウーマンズビジネスグランプリ」を開催している。今年3月に開催した第2回目のエントリー数は123件で昨年の1.5倍。グランプリに輝いたのは「子どもの基礎運動能力を高める-バレエトレーニングメソッド」を発表した新居彩子さん。大田区を拠点に、大人のためのバレエ教室などを展開している。

ビジネスプランを発表する新居彩子さん。(写真提供:武蔵小山創業支援センター)

(株)日本政策投資銀行(DBJ)が昨年6月に開催した「第1回DBJ女性新ビジネスプランコンペティション」には全国から事業奨励金1,000万円を目指して643件の応募があった。

その中から加藤百合子(株)エムスクエア・ラボ代表取締役が女性起業大賞に選ばれた。加藤さんは静岡県で持続可能な農業を目指して、畑から食卓まで、おいしいと安心を人とITで高効率につなぐベジプロバイダー事業を手掛けている。今年6月には第2回目が千代田区で開かれる。

確かに、地域のニーズに対応し、独創的な商品やサービスを新たに提供しようとするチャレンジ精神旺盛な女性が増えているようだ。

活発化する女性の起業支援

実際、女性の起業を支援する動きが活発化している。起業家向け支援の充実を掲げる横浜市では、平成25年度から新たな2つの助成金を開始する。

一つは「横浜市有望ビジネスプラン事業化助成金」で、一般枠最大500万円、その他に女性起業家枠を設けて最大200万円、それぞれ事業費を助成する。横浜を舞台にしたビジネスプランの具現化を後押しするためだ。もう一つは、「女性起業家ネットワーク形成促進事業補助金」で、自主的に交流会・勉強会を行う際に最大10万円補助金を交付するもの。

さらに、経済産業省では、平成24年度補正予算に、ものづくり中小企業・小規模事業者に対する支援に加え、新たに起業・創業、第二創業を行う女性、若者に対し最大200万円の助成を支援する。

この背景には、新たな需要や雇用の創出を図り、我が国経済を活性化させる原動力として、女性起業家の力に期待が高まっているからといえる。今後女性の起業が増えることでビジネスの視点が多様化し、新たな市場価値を創造することが期待される。

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