局アナになりたい、あなたへ ~夢中になれる何かを見つける

そこで恥ずかしがってしまったら残るのは後悔だけ。どんな状況も楽しむくらいの気持ちで臨めるといいですよね。(長島瑞穂さん)

週末は桜が満開で本当に美しいですね。今だけの美しさを楽しんでいらっしゃいますか?

さてシリーズでお届けしている『局アナになりたい、あなたへ』では現役アナウンサーにお話しを伺っております。

なぜ、このシリーズを考えたかというと(以前も書きましたが)、ここ数年アナウンサーを希望する学生さんのご紹介をお受けしボランティアで相談にのらせていただくことがとても多いからです。必ず「これは私の経験・意見なので、出来るだけいろいろな先輩に話を聞いてくださいね」と伝えます。が!!!皆さんアナウンサーに出会う機会もないし、当然話を聞く機会がないことも分かりました。何千、何万人もアナウンサー試験を受けても合格するのは本当に数名。系列局同期は全国で20人いたら多いかもしれません。

考えてみれば弊社のメンバーは全員元局アナ(現役)、友人もアナウンサーばかり!ならば私が皆さんに代わって、いろいろお話をお伺いしようと思ったわけです。

今回はフジテレビ系列局・元秋田テレビ アナウンサー出身、フリーになられた後はフジテレビ「めちゃ2イケてるっ!!スペシャル AKB48 前代未聞のどっきり大作戦!!」司会、フジテレビ 水10ドラマ「無痛~診える眼~」報道記者役など様々ジャンルの番組に多数出演されている長島瑞穂さんにお話を伺います。

大塚(以下、大):今日はありがとうございます。

長島(以下、長):こちらこそ、ありがとうございます。

大:瑞穂さんは局アナ時代 「AKTスーパーニュース」フィールドキャスター、フジテレビ「めざましテレビ」中継、「FNS27時間テレビ」などの番組を担当。フリーになられてからもフジテレビでお仕事されて、今は企業で話し方・コミュニケーションなどの研修で講師もされ活動の幅を広げられていますね。

長:有難うございます。最近はバラエティやドラマと新しいことにも挑戦中です。

【夢中になれる何かを見つける】

大:局アナ出身で、その方向もすごいです。大学時代から順を追ってうかがってもいいでしょうか。そもそも瑞穂さんが最初にアナウンサーになろうと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

長:小学生の頃から、朝の情報番組に出ているアナウンサーを、毎朝笑顔で学校に送り出してくれるような身近な存在に感じていました。高校生の時にフジテレビのドラマ「女子アナ。」を見て、毎日いろいろな場所に取材に行き、様々な人と出会う。刺激的で面白そうな仕事だなと興味を持ちました。

大:身近に感じることから始まったんですね。自然で良いですね。

これはアナウンサーを目指す学生さんによく質問されることですが、大学時代アナウンサーになる為に、こんなことをした!こういう努力・練習をした!等あれば教えてください。

長:夢中になれる何かを見つけることです。それがのちに自分の個性になります。

私はそれがチアリーディングでした。

全国大会での上位進出を目指して練習に励みました。夏の合宿ではメンバー全員でプロテインを飲んで筋トレをして、朝9時から夜10時まで練習。(クラスの男友達に「俺より腕の筋肉あるね」と少し引かれたことも...笑)

チアは別名「2分30秒 笑顔の真剣勝負」と言われる競技。ディレクター・カメラマン・音声・SW・VE・アナウンサー、チームでひとつのモノを作り上げる。準備と練習をして、一度しかない本番に臨む。笑顔で真剣に戦う。チアリーディングと番組作りはよく似ていて、だから好きなんだと思います。

【どんな状況も楽しむくらいの気持ちで臨む】

大:チアは全くわかりませんが、そう聞くと近い気がしました。分かりやすいですね。

ではアナウンサー試験を受けるときの心構え、気を付けた方が良い点などがあれば教えていただけますか?

長:何を質問されるか、求められるかわからないのがアナウンサー試験。

関西の局の試験で、最後に「ミッキーマウスのモノマネをしながらこのコメントを読んでください」と言われたことがありました(笑)

戸惑う気持ちもわかりますが、そこで恥ずかしがってしまったら残るのは後悔だけ。どんな状況も楽しむくらいの気持ちで臨めるといいですよね。と自分にも言い聞かせています。

大:意味不明ですが、ありそうですね。自分の試験を思い出しました(笑)

アナウンサーを目指す学生さんたちにアドバイス、応援メッセージがあれば是非お願いします。

長:特に地方局では即戦力が求められるので、アナウンススクールなどに通って基礎を身に付けることは必要です。自分の個性・好きなこと、そういう他の人と違う何かが、大勢の受験者の中でもキラリと光るもの・強みになると思います。

マスコミの就職試験は期間が長いので、自分よりもあとに就職活動を始めた同級生がリクルートスーツから私服に戻っていくのを見て、焦ったり不安になったりすることもあると思います。私もそうでした。でも、アナウンサーになりたいという強い思いが支えてくれるはず。諦めずにがんばってほしいです。

大:ありがとうございます。その通りですね。頑張って欲しいです。

【局アナは体力勝負】

大:実際局アナになってみて思い描いていたのと違いはありましたか?

長:生中継や取材で朝早かったり夜遅かったり、本当に体力勝負です。普段の仕事以外に、夏の「FNS26時間テレビ」で12時間三輪車をこぎ続けたり、映画のPRで「海猿」の潜水士の訓練を受けたり、様々な仕事があり、いろいろな意味で体育会系で良かったと思いました。笑

アナウンサーとして原稿を読むだけではなく、ネタ探し・アポ取り・資料となるアンケートの集計・取材の構成作り・ラーメンの箸上げ(グルメ番組でよく見るラーメンのupの撮影)・取材・出稿・テレビ画面に出る字幕の発注・セットの組み立てなど、より深く番組作りに携わることができたのは地方局ならではの良さだと思います。その経験は今も活きていると感じます。

大:本当にいろいろありますよね。イメージしやすい!懐かしいです。フリーになられてからは、いかがでしょうか?

長:バラエティー・イベント・ドラマなど、元系列のフジテレビの仕事にご縁が多いのは嬉しいです。違う現場で、様々なジャンルの仕事に挑戦できること・いろいろな方とご一緒させていただくのも刺激的です。

大:幅広いですね。実際に担当されて大変だった点・嬉しかった点などがあればおしえてください。

長:いつも見る側だった好きな番組に、作り手のひとりとして参加できたのはとても嬉しかったです。その反面、キー局の番組はスタッフの人数も会場もセットもとにかくスケールが大きいので、現場に入った時に圧倒されました。また、私はその局のアナウンサーではないので、出すぎず引きすぎずという立ち位置やバランスについて、いつも考えています。

大:ありがとうございます。これからも様々なお仕事にチャレンジして頑張ってください。応援しています。今日はありがとうございました。

長:こちらこそ、ありがとうございました。

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頑張るあなたを応援しています。最後までお読み頂きありがとうございます。

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