免疫グロブリンA(IgA)は、多くの感染に対する生体防御の第一線で働く重要な因子であるが、腸において防御機能を誘導する物理的な過程についてはほとんど明らかにされていない。
今回K Moorたちは、マウスの腸においてIgAは、分裂中の細菌の子孫細胞をつないでクローン性あるいはオリゴクローン性の細菌塊とすることで、ネズミチフス菌(Salmonella Typhimurium)感染を防ぐことを示している。
この細胞塊を形成させる機構により、IgAは侵襲性を持つ可能性のある細菌種を直接無力化して、細菌の侵入を防ぎ、その一方で、宿主に対するダメージを引き起こしかねない免疫過程を回避している。
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Nature544, 7651
2017年4月27日
doi:10.1038/nature22058
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