ため息は呼吸および呼吸生理の不可欠な要素であるが、この行動を制御するニューロン回路に関してはほとんど知られていない。
今回M Krasnowたちは、ため息を駆動しているのが、髄質に存在していて遺伝的に区別される、ニューロンの小さなサブセットであることを見いだした。
これらのニューロンは呼吸リズム発生器であるプレベツィンガー(preBötzinger)複合体(preBötC)に投射している。このつながりを抑制するとため息を完全に消失させることができたが、規則的な呼吸は影響されなかった。
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著者たちは、特定のpreBötCニューロンが生理的入力、そしておそらくは感情的入力をも統合して、適切な時に規則的な呼吸をため息に転換するという機構を提案している。
Nature530, 7590
2016年2月18日
原著論文:
doi: 10.1038/nature16964
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