脊髄損傷は、重篤な歩行障害あるいは脚の完全麻痺にさえつながる。G Courtineたちは今回、脊髄損傷患者が歩行リハビリテーションを行うための新たな技術を開発した。この技術ではまず、歩行中に通常活性化される筋肉群を動員する脊髄領域への電気刺激の空間パターンを特定し、その後、意図する動作にタイミングを合わせて目的の領域へ刺激を送る。被験者はリハビリテーションの後、それまで麻痺していた筋肉の制御能を取り戻し、トレッドミル上で疲労することなく歩行したり、自然な状況でもしっかりと歩行したりできるようになった。この技術は、脊髄損傷後の機能回復に向けたこれまでの試みを大きく前進させるものだ。
Nature563, 7729
原著論文:
Advertisement
doi: 10.1038/s41586-018-0649-2
【関連記事】
Nature563, 7729
Nature563, 7729
Nature562, 7728
Nature562, 7727
Nature562, 7725