ひとみコラボレーションから、全天で最も明るいX線放射銀河団であるペルセウス座銀河団のコアのX線観測結果が報告されている。一般的にそうした銀河団は、重力によって束縛された数十から数千の銀河からなり、小規模な宇宙論的過程のモデルと大規模な天文学的過程のモデルとして研究されている。今回のデータから、ガス速度が非常に小さく、視線方向の速度分散が中心核から30~60キロパーセク離れた位置で毎秒約164 kmという、ペルセウス座銀河団のコア内の非常に静穏な大気が明らかになった。
Nature535, 7610
2016年7月7日
doi:10.1038/nature18627
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