コラボイラストが『月刊群雛 (GunSu) 2014年12月号』に掲載! ── 魅上満さんへのインタビュー

『月刊群雛 (GunSu) 2014年12月号』には、魅上満さんの新作イラスト(くみさんの連載小説『井の頭cherry blossom~restart~The Blue Marble』第3回とのコラボ)が掲載されています。これはどんな作品なんでしょうか? インタビューをご覧ください。

『月刊群雛 (GunSu) 2014年12月号』には、魅上満さんの新作イラスト(くみさんの連載小説『井の頭cherry blossom~restart~The Blue Marble』第3回とのコラボ)が掲載されています。これはどんな作品なんでしょうか? インタビューをご覧ください。

── まず簡単に自己紹介をお願いします。

 魅上 満(みかみ・みつる)と申します。

 ゲーム原画・ご当地キャラのキャラクターデザイン・イラストレーションなどをやっています。

 326(ナカムラミツル)さんの展覧会『3×2=6 ~19年目の326展~』に、コラボレーション作品を出展しました。

◆代表作:

東京都港湾局様(マスコットキャラクターデザイン・パッケージイラスト)

いわき市様(マスコットキャラクターデザイン・パッケージイラスト)

ニコニコ公式チャンネル様(芸能人似顔絵イラスト)

Ustream Asia株式会社様(番組内使用イラスト)

歯科系総合サイト デンタルン様(イラスト素材)

コスプレキングダム実行委員会様(販促グッズイラスト)

つくば兄弟プロジェクト様(キャラクターデザイン・イラスト)

◆公式サイト:『イラストレーター 魅上満』

◆Twitter:

── この作品の内容を簡単に紹介して下さい。

『井の頭cherryblossom~restart~The Blue Marble』の表紙イラストです。

 前回の表紙では、宇宙飛行士になったばかりの慧を描きましたが、今回は瑞樹を描きました。

 慧はカジュアルな服装でしたが、瑞樹は堅い服装が一番似合っていると思うので、まさに仕事中といった服装で、サイズ的に細かいところまでは分からないのを承知で、二人の勤務先GLITTER SPACEのロゴ、社員証やオリジナルネックストラップまでデザインしました。

 そこまでやっておいて、実際の瑞樹のセクション(広報部)とは明らかに違う仕事をしています。書きなぐられた数式は、瑞樹が宇宙飛行士になった慧をどれだけ支えてやれるかを深く考えている様子を表現しています。

 実際に働いている社員をモデルとして会社のPRをするということがありますが、GLITTER SPACEもそういったことが盛んであり、瑞樹は設定上、道行く人が振り返る程の美男子なので真っ先に選ばれた、ということでも面白いと思います。

※背景にある壁一面のモニタは、FlickrのNASA on The CommonsがNo known copyright restrictionsで公開している以下の写真を使用しています。

── この作品を描いたきっかけを教えて下さい。

 前回も書きましたが、僕自身が非常に『井の頭cherryblossom』のrestart編のファンであり、表紙を描かせてもらえることが喜びです。

 そして僕の絵が読者の方にとって、作品を理解する手助けになっていれば、尚幸いです。

── この作品はどんな人に見て欲しいですか?

 BL好きの方はもちろんのこと、宇宙が好きな方にもお勧めしたいです。個人的には僕のように、夢を叶えられなかった大人の方に是非とも見て頂きたいです。

 何歳からでも遅くない、というような考え方が世間では奨励されますが、正しくはそれはものによる、と思うのです。

 何歳からでも始められるものもあれば、哀しいですがそうでないものの方が多いですよね。

 これから変わっていく可能性はありますが、2014年現在、宇宙飛行士は日本では最も非現実的な職業ではないかと。実際に宇宙飛行士である日本人と、そうでない日本人の比率を見れば明らかです。タレントになることより難しい、あまりに一握りの選ばれた方しかなれない職業です。

 慧は同性愛者であること以外は何もかもが平凡な人間でした。そんな慧があまりに非凡すぎる宇宙飛行士という職業に飛び込む、王道ですがフィクションでしか見られない醍醐味を感じます。

 夢を叶えられず歳をとることは本当に辛いです。自分が身をもって知っているからこそ、同じ悲しみを持つ方の心に刺さってくれるのではと思うのです。

 小説の著者であるくみ氏は人の温かい面、幸せな面を描くのが得意な作家ですが、僕はフィクションにおいては人の醜い面や悲しい面の方が描くのも見るのも大好きでして(笑)

 そんな対称的な二人のコラボレーションということで、ちょうど良くバランスが取れているのではないかと思います。

── この作品を描くにはどれくらい時間がかかりましたか?

 線画完成まで30分程度、彩色や仕上げに4時間強。

── この作品を描くにあたって影響を受けた作家や作品を教えて下さい。

人物/新海誠(しんかい・まこと)監督

映画/『宇宙兄弟』(実写版)、『ゼロ・グラビティ』(原題:Gravity)

音楽/Clarity ft. Foxes(Zedd)、Starships(Nicki Minaj)、Good Time(Owl City & Carly Rae Jepsen)

展覧会/『宇宙ミュージアム TeNQ(テンキュー)』、『宇宙博2014-NASA・JAXAの挑戦』

など。

── 注目している作家がいたら教えてください。

 浦沢直樹(うらさわ・なおき)さん、326(ナカムラミツル)さん、redjuiceさん。永遠の憧れです。

── 今後の活動予定を教えてください。

 ご当地キャラの産みの親は続けていきたいと思います。

 ニコニコ公式チャンネル様、Ustream Asia株式会社様などの配信系のお仕事は今後より増える見込みです。

 また、キャラクターデザイン・パッケージイラストを担当させて頂いた、いわき市様の梨6次化商品が市内だけでなく、東京都の百貨店などでも販売されることが決定しました。

 どこかで僕の絵を見かけたら、是非可愛がってやって下さい。

魅上満さんの新作が掲載されている『月刊群雛 (GunSu) 2014年12月号』は、BCCKSではDRMフリーEPUB(およびBCCKS独自形式)とオンデマンド印刷版(紙本)を、楽天Kobo・BOOK☆WALKER・iBooks Store・BookLive!・Reader Store・紀伊國屋書店Kinoppy・ブックパス・eBookJapan・Kindleストアでは電子版を頒布しています。下記のリンク先からお求め下さい。誌面は縦書きです。

月刊群雛 (GunSu) 2014年12月号