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2018年09月25日 16時47分 JST | 更新 2018年09月25日 16時47分 JST

書籍「結局、人生はアウトプットで決まる」を発売しました

AIに負けない自分の価値をつくる本です。

前作、「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか」以来、2年ぶりの書籍「結局、人生はアウトプットで決まる」を発売しました。

「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか」は10万部を超えるベストセラーになり、その後は数多くの出版社から執筆の依頼が来ましたが、どれも断って来ました。どの提案も単に二匹目のドジョウを狙っただけのもので、時間をかけて執筆する価値はないと感じたからです。

ところが、去年の終わり頃に、とある出版社の編集者から熱烈なラブコールをいただいたのです。最初は、頭から否定して一度は断ったのですが、「前作よりも必ず良い作品に仕上げる」と言う彼の熱意に説得され、数ヶ月をかけて執筆したのがこの本です。

なぜ、この本を書くことになったのかに関しては、書籍の「まえがき」を読んでいただくのが一番良いと思うので、下に貼り付けておきます。

◇ ◇ ◇

はじめに

この本は、「読む」「聞く」「体験する」ことによるインプットと、「書く」「話す」「行動する」ことによるアウトプットを繰り返すことで、近い将来やってくる「AI(人工知能)が人間の仕事を奪う大量失業時代」に、AIに負けない自分の価値をつくる本です。

私は今まで、35年以上にわたりソフトウェアエンジニアとして活動する一方、15年ほど前からブログや講演による、ネットとリアル両方でのアウトプットを積極的に行ってきました。

そのおかげで、今では「ウィンドウズ95を作った日本人」として知られるようになり、本業(ソフトウェア事業)にも大いに役立っているし、講演や書籍の執筆を頼まれることも頻繁にあります。

通常、私のような技術者は、中島みゆきさんの「地上の星」で歌われる人々のように、どんなに良い仕事をしても、会社の外の人に知られるようになったり、メディアに登場することはありません。

実際、私がマイクロソフトでソフトウェア・アーキテクト(ソフトウェアの基本設計担当者)として活躍していたのは90年代ですが、当時、私の仕事について知っていた人は、一緒に仕事をしていた連中だけです。

私の仕事が多くの人に知られるようになったのは、数年後の2004年のこと。きっかけは、一つのブログ記事でした。

当時、ブログを書いている人はまだ少なかったのですが、たまたま知り合いにブログをすすめられた私は、日本に一時帰国していた家族に向けた「家族通信」くらいのつもりで、ブログを書いていました。

ある日、プログラミングのことが書きたくなり「日本語とオブジェクト指向」というタイトルの記事を書いたら、それがエンジニアたちの間で大評判になってしまったのです。

ソフトウェアの世界に「オブジェクト指向」という考え方があるのですが、それをわかりやすく説明したのが、エンジニアたちの目に止まったのでした(http://satoshi.blogs.com/life/2004/09/post.html)。

そして、その記事の中に、私がマイクロソフトでウィンドウズ95に開発者として関わっていたことを書いていたため、結果として、私の当時の仕事を世の中に知らしめることになったのです。

その頃、エンジニアたちの間では、はてなブックマークというSNSサービスが流行っており、そこで「人気エントリー」に入ると、大勢の人に読んでもらえるようになっていたのですが、私の「日本語とオブジェクト指向」というブログ記事が、そこに入ったのです。

その後、私はしばらくの間、はてなブックマークを意識してブログを書いて遊んでいました。「どんなタイトルをつければ読んでもらえるのか」「どんな内容の記事を書けば多くの人に喜んでもらえるのか」を学んだのはこの頃です。

マイクロソフト時代の自分の仕事を知ってもらおうと、あえてNHKの「プロジェクトX」を意識して書いたのが「Windows95と地上の星」というエントリーです(http://satoshi.blogs.com/life/2006/04/windows95.html)。

これも「日本語とオブジェクト指向」と同じく、エンジニアたちの間で評判になり、数多くの人に読んでもらうことができました。

重要なのは、その当時に書いた大量のブログ記事が、今では私の履歴書代わりになっているという点です。ソフトウェア業界の人であれば、ほとんどの人が私の名前を知っています。さらに、私のブログ記事を読んだことがあれば、初対面であっても、それが共通の話題になり、すぐに打ち解けることができるのです。

私にとってはまったく予想外の結果になりましたが、このブログの存在が、私がビジネスをする上での強力な武器になっています。実際、日本でビジネスを立ち上げる際には、リクルーティングの道具として、大いに活用させてもらいました。

また、ブログを書き続けるために、以前よりもはるかに多く、それも頻繁に勉強もするようになりました。単に自分が知っていることだけを書いても、すぐに飽きられてしまいます。常に新しい知識を吸収し、それを自分なりに消化し、独自の解釈を加えてこそ、読む人にとって価値のある記事を書けるのです。

つまり、ブログというアウトプットを持つことが、私にとっての最高のマーケティングツールでもあり、勉強術にもなっているのです。今はそれが本業に近いものになり、有料メルマガ「週刊Life is beautiful」を毎週発行しているし、こうやって本も書くことができています。

あの時、ブログを書いていなければ、名もない「地上の星」にすぎなかった私が、ブログというアウトプットの道具を持つことにより、メルマガで稼ぎ、ベストセラー作家になることすらできてしまったのです。

本書のタイトルは、大げさでも何でもありません。

「仕事消滅時代」と言われる現在、人はますます一人では生きていけなくなります。人と人を結びつけるもの、それは仕事でもお金でもなく、「さまざまなアウトプットを通して作られる信頼関係」なのです。

今、会社を離れた場所で自分を高める場としてさかんに言われているオンラインサロンなどの「コミュニティ」も、有志によるアウトプットの交換の積み重ねから生まれる信頼関係で成り立っているのです。

日々の仕事に追われているうちに、AIに職を奪われ、寂しく人生を終えるのか。

インプットをアウトプットにつなげて仲間を得て、人間らしい生き方を謳歌するのか。

文字通り、「あなたのこれからの人生は、アウトプットの有無で決まる」のです。

人生は、あなたが考えているよりずっと短い。

そして何より、人生は、たった一度きりなのですから。