【15歳が語る、2030年の世界と日本】130人の大人に「勇気」と「希望」を与えた

2030年の世界と日本は、どうなっていてほしいですか?そして、あなたができることは何ですか?15歳の中学生が語りました。

「2030年の世界と日本は、どうなっていてほしいですか?」

「誰ひとり取り残さない(Leave No One Behind)」という大きなテーマのもと、17ゴール169ターゲットがあり、2030年を達成期限とした持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)が今年9月の国連サミットで採択された。

今年最終年を迎えるミレニアム開発目標(MDGs)にかわる、新しい世界目標のSDGsと気候変動・地球温暖化への取り組みをより良いものにしていくために、国際的なキャンペーン「action/2015」が世界130か国以上で展開している。

action/2015キャンペーンの一環として、国連加盟国(193カ国)が合意した、SDGsの達成に向けて、"私たち一人一人ができることは何か"をみんなで一緒に考えるイベント「15人の15歳と語る、15年後の世界と日本~SDGsを通じて、2030年の未来を考えよう~」を10月7日(水)に参議院会館(講堂)にて開催し、150人が集まった。

国会議員と中学生の対話だけでなく、オブザーバーとして一般参加者を募り、NGO/NPO、大学院生、大学生、高校生、中学生、研究者、教員、主婦、ライター、起業家、アーティスト、行政書士、看護士、クリエーター、民間企業(IT、輸入業、メディア、建築、飲食)、フリーターなどが参加した。

SDGsを通じて様々な方がこのイベントに参加し、組閣という奇跡的な日に議員17名も参加された。

SDGs(持続可能な開発目標)の達成期限となる、2030年のあるべき姿を日本の将来を担う「15人の15歳」が以下3つのテーマに絞り、国会議員に向けて提案した。

1)ジェンダー

女性の社会進出を進めるためには、「仕事は男性、家事は女性がするもの」という昔ながらの考え方を「革新」させることが必要だと提案

2)エネルギー

クリーンエネルギーへの転換が必要であり、そのためのODAを増額するべきだと発表し、その手段として、中古の太陽電池を再利用し途上国で使用したらどうかと提案

3)教育

ボランティアの数を増やして教師の数を増やす必要があることや、軍事費を減らし、教育費を増加させる必要があることを提案

中学生は、まず「私たちが目指す2030年は・・・です」と発表し、自分たちの身近な出来事に置き換え、自分たちの言葉で提案し、「ぜひ具体的な意見を聞かせてほしい」と力強く伝えた。

その力強さと迫力は、参加している大人たちの心を打った。

テープを使って、「教育費」と「軍事費」を比較したプレゼンテーションは、会場から大きな拍手とともに注目を集めた。

※教育費:左側の学生が右手に持っている黄色いテープ

※軍事費:右側の学生2名が持っているオレンジのテープ

中学生からの力強い提案を受け、各党の議員が各項目の質問に対し、思い思いに答えた。

1)ジェンダー

・子どもを育てやすい環境づくりを政府として積極的に取り組もうと思う

・男性の働き方に女性が合わせるのではなく、女性の大変さを分かち合うべきだ、という提案がとても良かったので、ぜひ一緒に取り組んでいきたい

・女性にとっても男性にとっても生きやすい社会を一緒に作っていきたい

・国会議員もしっかりと育児休暇を取得したいと思う

2)エネルギー

・発展と環境を両立させることがとても重要で難しいが、クリーンエネルギーの割合を2030年までにもっと増やしていきたい

・原発と武器と海外に売って金儲けをするのではなく、自然エネルギーの促進こそ国内外で取り組むべきだと思う

・中古の太陽光が使えるかどうか民間企業に直接確認し、政府と一緒に取り組めるか聞いてみたいと思う

3)教育

・ODA の予算増額に加え、民間企業の資金をどう集めるかがカギになってくると思うので、ぜひその点を一緒に考えていきたいと思う

・教師の数を増やすという提案はとてもよく、ぜひ日本国内だけでなく途上国でも取り組めるようにしたいと思う

・少人数学級を実現して学校の先生を増やすことを目指すために35人以下学級を提案し、取り組んでいるため引き続き積極的に進めていきたい

最後に、グローバルな課題を解決するために必要な資金集めの手法として「国際連帯税」という取り組みがあるので、ぜひ関心を持って調べて欲しいと思う。

これまで、飛行機の航空チケットに少しだけ税金をのせることで沢山のお金を集めた事例があるが、今後は携帯電話の支払いや銀行からのお金の出し入れ時など少しずつみんなで集めることをしていきたいと思う。

それぞれの議員の考え方や意見、具体的に進んでいる政策などを聞くことができ、会場の皆さんは一生懸命にメモを取っていた。

参加者の満足度も高く、「もう少し聞いていたかった」「中学生の真剣な質問に圧倒された」「中学生の頑張りに未来に希望が持てた」「感極まった」など、多数の声が寄せられた。

ぜひ、このイベントをきっかけとして様々な立場の人達が協力することで、SDGs達成を目指したいと思う。またSDGsを通じて多くの人が繋がるといいなと強く感じた。

「2030年の世界と日本は、どうなっていてほしいですか?」

「そして、あなたができることは何ですか?」

色んなところで輝いてる人はたくさんいます。

個々の光が集まれば太陽のように大きな光になると思います。

私はそんな皆さんの一人一人の活躍を応援していきたいと思っています。

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キャンペーン担当 関澤 春佳

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<関連資料>

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