思わず心を打たれる、 弟から兄への「ありがとう」

「あきとはすきでしょうがいになったんじゃないんだよね。だいじょうぶ、どんなことがあっても、ぼくがあきとをまもるよ。」

作文を読み上げる井上愁稀柊(あきと)くん(左)とお兄ちゃんの悠輝翔(ゆきと)くん

「あきとはすきでしょうがいになったんじゃないんだよね。だいじょうぶ、どんなことがあっても、ぼくがあきとをまもるよ。」といってくれるお兄ちゃんに「ありがとう」を伝える井上愁稀柊(あきと)くん(宮崎市・1年)の作品が、第9回「いつもありがとう」作文コンクール(主催・朝日学生新聞社 共催・シナネングループ)の最優秀賞に選ばれた。

表彰式で愁稀柊(あきと)くんは、文字を指で追い、お兄ちゃんに助けられながら作文を朗読した。

作家のあさのあつこさんは「胸に迫るものがある。作品にというより、本人に魅力を感じた。」などと評した。

このコンクールは、普段なかなか言えない家族への感謝の気持ちを小学生が1200字でつづるもの。毎年11月に朝日小学生新聞で発表している。

以下全文

「おにいちゃんありがとう」

宮崎県 1年 井上 愁稀柊 (いのうえあきと)

 ぼくは、こくごとさんすうのじゅぎょうだけ、「なかよし」というところでべんきょうしています。みんなとは、すこしちがうけどそんなこと、きにしないでいつもやさしくみまもってくれたり、わからないもんだいをおしえてくれたり、ふつうのようにぼくのあいてをしてくれます。そのことがうれしくて、たのしくてまいにちがおもしろいので、わらってばかりいるひがぼくにとってはだいすきです。ときには、けんかをしてぱぱや、ままにおこられています。ままは、ぼくがふつうじゃないのをきにしているようで、ぼくよりおにいちゃんを、はげしくおこります。おにいちゃんは、「なんでゆきとだけをおこるの。」っていってます。ままは、「あとであきともおこるよ。」っていいます。おにいちゃんは、すぐ「あきとみたいにしょうがいしゃになりたい。」っていいます。ぼくはしょうがいしゃじゃないとおもうけど、まわりからは、そうみえているんだなとかんじてしまいます。そのあと、おにいちゃんは、「あきとごめん。あきとはすきでしょうがいになったんじゃないんだよね。だいじょうぶ、どんなことがあっても、ぼくがあきとをまもるよ。」っていってくれます。そんなことをいってくれるおにいちゃんは、だれよりもたよりになり、かっこいいおにいちゃんです。でも、おにいちゃんにたよってばかりだけじゃいやです。だから、ぼくは、おにいちゃんみたいになれないけど、すこしでも、おにいちゃんにめいわくや、しんぱいをかけたくないので、がんばって、ままにおこられないようにしていきたい。そして、「おにいちゃんはわるくない。」といえるように、ゆうきをだしてままたちにつたえたいです。「おにいちゃんは、ぼくのせいでがまんばかりしているんだよ。」って、まわりにいわれるけど、がまんはしないでほしいです。「こんなぼくは、うまれてこないほうがよかったんだ。」っていったときがありました。でもおにいちゃんに、「あきとがいるからまいにちがたのしくて、まいにちいっしょにがっこういくのができてうれしいんだよ。」「もううまれてこなきゃよかったっていうな。」っていわれました。「うまれてこなきゃよかったってこはだれひとりいないんだ。」そういったときのおにいちゃんは、ないていました。そのときぼくは、ぼくもいきていていいんだ。ぼくみたいなこでも、ないてくれるひとがいるんだと、おしえてくれました。おにいちゃんのおとうととして、うまれてこれてしあわせです。おにいちゃん、ぼくのおにいちゃんでありがとう。おにいちゃんぼくは、ずっとおにいちゃんのおとうとです。これからもよろしくね。だいすきだよ。ゆきとおにいちゃん。

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