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2014年10月27日 22時23分 JST | 更新 2014年12月27日 19時12分 JST

児童のノートをオンライン共有、レゴをプログラミング操作...最先端のICT教育現場が凄すぎる!

慣性が強く、なかなか改革が起きづらい教育界において、ICT教育を全面的に導入して改革にチャレンジしている公立小学校があります。今回はその「多摩市立愛和小学校」に、みんなの党東京都政調会のメンバーで視察へと訪れました。

「医者は100年前から連れてきたら役立たずだが、

 教師は100年前から連れてくればたちまち名教師だ」

教育界や教師の特徴を表すものとして、そんなセリフがあります。

医学知識や医療器具などのテクノロジーが日進月歩で進む医学界に比べ、

未だに黒板とチョーク、教科書で授業をしている教育界へのアイロニー(皮肉)です。

慣性が強く、なかなか改革が起きづらい教育界において、

ICT教育を全面的に導入して改革にチャレンジしている公立小学校があります。

今回はその「多摩市立愛和小学校」に、

みんなの党東京都政調会のメンバーで視察へと訪れました。

企業協賛により一人一台iPadを実現している、恐らく全国唯一の小学校です。

※ICT

Information and Communication Technologyの頭文字で、

コンピューターやインターネットに関連する情報通信技術を指す。

日本では「IT」と言われるが、海外では「ICT」の方が一般的に通用している(らしい)。

さて、「ICT教育」という言葉ばかりがもてはやされますが、

具体的にはどんなことが可能になるのでしょうか?

大きく区分すれば、

・今までやってきたことが効率化される面

・実現不可能だった新しい取り組みが可能になる面

の二つに分けられると思います。

電子黒板・ビジョンとiPadを同期させ、スライドショーを使ったり、

簡単に色付けしたり消したりするのは前者の「効率化」に当たります。

子ども心に毎回、先生が黒板を書いたり消したりするのって

時間がもったいないなーと思っていたのですが、これで先生の負担も

かなり軽減されて、授業時間を有効に活用することできます。

そして後者の新しい取り組み、イノベーションについてですが、

これは本当にすごいっ!まさしく授業革命。

漢字アプリや英語アプリで自習できるのは、

まあ当然として、

少々見えづらいのですがこちら、

ビジョンで児童たちのノートをリアルタイムで画面共有しています。

これの何がすごいかというと、これまでは積極的に手を挙げる児童以外、

発言をしたりノートを見せ合う状況は極めて制限されていたわけですが、

児童同士の双方向コミュニケーションが圧倒的に容易になるのです。

このとき一年生は、「他の子が作った問題をお互いに解き合う」

ということを授業でやっていました。

自分で問題をつくる・誰かに解いてもらう・フィードバックをもらう

こうしたことが即座にできてしまう上に、どういうわけかiPadを使うと、

自分のノートを見せたがらない児童も自然と公開するようになるそうです。

さらにフィードバックコメントも、iPadに書き込めば共有されるので、

面と向かっては言いにくい意見もきちんと可視化されます。

もう少し上の学年になると、記述のまとめ方やノートそのものの取り方について、

相互の情報共有やフィードバックが行われていました。

そして私が今回、もっとも衝撃を受けたのが、小学校6年生の

レゴとICT環境をコラボさせたプログラミング&課題解決の授業。

このレゴ社製のラジコン(懐かしい)、実は児童たちが

MacBookでプログラミングした通りに動作します。

動く距離やタイヤの回転数、曲がり方の角度など、

算数の知識を総動員して児童たちが自ら数字や文字列を入力していきます。

きちんと曲がるか、コースアウトをしないか、

終着地点できちんと動作を終了するかなどを、

情報入力を終えた児童たちが固唾を飲んで見守ります。

んで、ダメだと一斉にパソコンの方に戻っていき、

あーだこーだと反省点を話し合ってまた数値を計算・入力しなおすという(笑)。

このカリキュラムの狙いは、ICT機器に親しむことや算数、

プログラミングの知識習得という側面もありつつ、メインとなるのは

自ら試行錯誤して仲間たちと課題解決に向かう能力を身に着けることだそうです。

うーん、こんなカリキュラムが当時あったら、

それこそ夢中になって取り組んじゃう自信がありますね。。

この他にも、各学年さまざまな最新アプリを使用した

最先端のICT授業が展開されていました。もちろん、紙と鉛筆を用いた授業も残っています。

ICT教育には、現場を効率化して知識の吸収を促すだけではなく、

教員と児童、児童と児童同士の「コミュニケーション」の在り方そのものを

抜本的に変えていく可能性を強く感じます。

「ICT教育が一般化すれば、教師の役割はティーチャーからファシリテーターに変わる

という、松田校長先生の言葉がとても印象的でした。

フリーアドレス(自由席)で、プロジェクターやコミュニケーションボードが

完備されている、民間企業も真っ青なICT職員室!

しかし反面、課題も多くあります。

財源・コストの問題はもちろんのこと、

何よりICT機器に対応できる教員を増やすのは容易ではないと思えます。

「うちの学校にはたまたま若い教員が多くて、自ら機器を活用してくれている」

と校長先生はおっしゃっていましたが、裏を返せば、

あの授業をベテラン教員が行うことはほとんど不可能ではないでしょうか。。

あっちこっちで止まったりしてましたから、その度に教師の方がパニックになるでしょうし、

アプリの動作も、見たところ決して簡単なものには見えませんでした。

(私たちくらいの世代は問題ないでしょうけれども)

とはいえ、イノベーションに乗り越えるべき困難はつきものです。

できない理由を探すのは簡単ですが、できる方法を考えるのが私たち次世代の役割です。

100年変わらなかった教育現場と教員が変わる萌芽は、

たしかにこのICT教育の現場にあります。

この目を摘み取ることなく、愛和小学校には先進的学校として実績を残していただき、

そのノウハウがまずは東京じゅうに広まるように議会からも

政策提言を行っていきたいと思います。

うーん、私もiPad買っちゃおうかな。。

(実はノートPC派で、タブレットの操作はやや苦手)

それでは、また明日。

2014年10月27日「おときた駿公式ブログ」より転載)