昨晩、新党のウェブの打ち合わせをしながら、
ミーティング参加メンバー(not議員)から
「どうして、ネット投票は全然できる気配ないのか?」
という疑問をぶつけられました。
こちら、以前に板橋区議の中妻さんも取り上げており、
ネット投票へのハードル、一番難しいのはこれ。
二番煎じになって恐縮ですが、ネット投票への最大の障壁が
実はまだまだあまり認知されていないので、私なりにも解説したいと思います。
ネット投票実現への最大のハードルは、「セキュリティ」だと思っている方が多いです。
なりすましや不正アクセスをしての投票結果の操作などの懸念はゼロではありませんが、
すでに金融機関の決済すらネット上で行われている世の中です。
それをもって「ネット投票でも安心!」というイメージを有権者が持つことは
また別次元の問題ではあるものの、少なくとも技術的な壁は超えることができるはずです。
では、技術を持って絶対解決できない点は何かというと...
「秘密投票」
(匿名投票の権利、誰に入れたかを知られない権利)
です。
私たちは、誰にも投票を強制されない権利があります。
様々な企業・組合・宗教団体が
「○○さんに入れてくださいね!」
という呼びかけを行い、なかには投票所への送り迎えまでする団体も実際にあるわけですが、
一緒に入れるのは投票所の前まで。結果として誰が〇〇さんに入れたかまでは、
何人たりとも決して確認することができません。
ところがスマホやPCで遠隔投票が可能になってしまうと、どうなるでしょうか。
とある団体や組合が、投票期間中にメンバーを一堂に集めます。
「はい、ではスマホを開いて。うちは全員で〇〇さんに投票ですよー。
投票後の画面はそのままにしてください。今からチェックに周りますからね!」
...なんてことをすると、
特定個人への投票が強制できてしまうわけです。
ここに利権や金銭が絡めば、汚職選挙・金権選挙の一丁上がりということになります。
■
どんなに技術が発展した世の中でも、
こればかりは解決するアイディアがありません...。
と私も思っていたのですが、昨晩みんなでブレストしていたら、
面白いアイディア・解決策が2つほど出てきたので備忘録も兼ねてご紹介します。
1.
半径5メートル以内に他人がいると投票できないシステム
(しかも、投票後の確認画面は保存できず速攻で消える)
スマホに高感度のセンサーがつけば、実現できますね。
現状ではコストがかかりすぎて難しいとは思いますが、
もう少し技術が発展したら可能性がありそうなアイディア。
2.
期間中であれば、投票先を何回か変更できる仕組み
仮に集会場などで投票を強制されても、その後に変更が可能であれば、
締め切り前の23:59に変えて任意の人に投票できます。
...まあ、投票日前の23:59まで構成員を拘束するストイックな団体の
悪行までは完全に防ぐことはできませんが、かなりの程度で秘密投票を守れそうです。
■
上記の2つもまだまだ完全ではないものの、
話せば色々と解決策が浮かんでくるものですね。まさに集合知。
ネット投票に向けて「秘密投票」が守られるため、
他にどんな方法が思いつきますか?何かあれば、ぜひとも教えてください。
それでは、また明日。
(2015年1月17日「おときた駿公式ブログ」より転載)