こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
今日は飛鳥山など区内3箇所で行われている「北区 区民まつり」、富津市長選挙の応援、政治塾の事務局ミーティングと慌ただしい1日となりました。
さて、先日フジテレビホウドウキョク「あしたのコンパス」に出演した際、メインMCの三浦瑠麗さんから
「おときたさんは招致の時(2013年当時)、東京五輪に賛成だったんですか?その理由はなんですか?」
と聞かれて、久しぶりに当時のことを思い返しながらお答えしました。
都政改革本部がオリンピック3施設の新設見直しを具体的な形で提言し、
「世界の祭典なのだから、お金はかけてやるべきだ。それはレガシーになる!」
「いや、できるだけコストカットをして、負の遺産を残さずやった方がいい」
という意見が真っ向から対立する形になっています。
ここで立ち帰るべきは、やはり招致した2013年当時の理念でしょう。2020年東京五輪が招致の際に掲げた、もっとも印象的なコンセプトの一つは「コンパクト・オリンピック」でしたが、こちらはすでに大幅な軌道修正を余儀なくされています。
そしてもう一つが、事実上招致活動のリーダーだった猪瀬知事(当時)が掲げていた「世界一お金のかからないオリンピック」です。
都が積み上げてきた基金と知事のこの言葉によって、
「なぜ、いま、東京なのか?」
と疑問に思っていた人の気持ちを動かした面は、非常に大きいと思います。
つまり、少なくとも一般都民・国民の中の認識では、2020年東京五輪はもとより重厚長大なハコモノの祭典を目指すものではなかったと断言できます。
(画像は都政改革本部第二回資料より)
例え立候補ファイルに色々と書いてあったとしても、普通の人は細かいところまで読んでないし、ましてやその予算が数倍に膨れ上がれば納得することは困難です。
多くの都民・国民の理解なくして、五輪の成功はありえません。
その観点から私は、今回の都政改革本部が提案した新設見直しには大いに賛同するものです。
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さて冒頭の三浦瑠麗さんからの質問に戻りますと、私は招致に賛成でした。招致成功の日に書いた過去ブログはこちら(懐かしい!)↓
オリンピック・パラリンピックは、ニッポンに夢と何をもたらすか?(2013年9月8日)
そしてこの記事の中にもあるように、私がもっとも五輪に期待したことは、この国に明確な目標、すなわち期限ができたことでした。
とかくすべての意思決定を先送りしがちな我が国や東京都において、「2020年までにはっ!」という明確すぎるきっかけがあることで、多くの物事が前に進むことが期待されるからです。
外国語対応サービスの充実やWi-Fi環境の整備、ムスリムを始めとした多様性のある文化の許容体制確立など、2020年東京五輪に向けて着実に前進しつつありますし、これからもしていくでしょう。それは非常に喜ばしいことです。
つまり、私自身も東京五輪に期待したのはこうしたソフト面での進展であって、キレイなハコモノが増えることでは決してなかったと言えます。
上記にあげた環境整備は2020年大会終了後も、確実に「レガシー」として後世に受け継がれます。一方で、オーバースペックが明白な競技会場はどうでしょうか?
あと4年間という限られた時間ではありますけど、ここは東京都です。リオですら突貫対応でほぼすべてが間に合ったのですから、議論・見直しをするには十分な猶予があります。
様々な人と議論を重ねながら、できるだけ多くの人に納得・歓迎される東京五輪の開催を目指して、私も政策提言をしてきたいと思います。
それでは、また明日。
(2016年10月1日「おときた駿オフィシャルブログ」より転載)