こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
昨日に引き続き、総務委員会で取り上げた質問の解説をしたいと思います。
東京都に関連する協議会・審議会が閉鎖的で、
都民による傍聴が不可能な「実質非公開」で行われている問題点を
以前から繰り返し指摘をしてきました。
参考:行政の縦割り爆発で、東京都の情報公開がまったく進んでいない件
公開という体はとっているものの、日程を告知しないという手法で
開催されていた会議体の一つが「青少年問題協議会」でして、
これを統括する青少年治安対策本部に質疑を行いました。
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なぜ公開しないのか?という質問をすると、
こんな答弁が返ってきます。
●公開について特段の定めはしてなかったが、非公開としていたわけではない
すごい官僚答弁(苦笑)。
特段の定めをしてなかった、つまり公開はしていたけれど、
日時や場所の公開をしなかっただけという論法が取られます。
では続いて、なぜ傍聴者が来やすいように告知を行わないのか?
と質問すると、返ってきた答弁は
●弾力的・機動的な運営を図ることとされていることに鑑み、開催日時や場所等についての広報は実施しない旨、決定
なんだか難しい言葉が使われていますが、要は傍聴者がいると
話しづらくなったり審議のスピードが落ちたり面倒だから、
見に来てほしくないよねってことです。
この答弁を受けて、質問を続けます。
そんなに見られたくないなら、非公開にすればいいのでは?
●附属機関(協議会のこと)については、「附属機関等設置運営要綱」等において、非公開の根拠が個人のプライバシー保護・企業秘密保護及び法令等による公開禁止以外の場合は、原則公開になっているため
…これ、サラっと一連の答弁しているんですが、
よくよく見なくてもとんでもないことを言ってます。
要は条例に基づいて定められた運営要綱では、「原則公開」しなければいけないんです。
一定の理由がある会議は非公開にできるけど、この協議会はその条件は満たしていないと。
だったら、日程や場所を告知しないことで「実質非公開」にしちゃえっ!
これは違法とは言えませんが、明らかにルールの抜け道をついた脱法行為で、
都民に対して非常に不誠実な態度です。正統な理由なき非公開は許されないという
取り決めの趣旨を理解しながら、それを平気で蹂躙しているわけですから
正直わたくし、こんな馬鹿正直な答弁が出てくると思わなかったので驚きました。
つまりそれだけ現在の東京都は、「情報公開をしないこと」が当たり前すぎて、
やっていることに罪の意識がまったくないということなんですね。
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ちなみその後の総務委員会において、
こうした協議会・審議会の公開状況がまったく不十分な点について、
共産党さんも突っ込んだ質問していたのですが、その質疑応答が秀逸でした。
共産党「舛添知事は就任後から開かれた都政、開かれた都政と言ってますけど、こうした公開状況は少しでも改善しているのか?改善の具体的なデータはあるのか?」
担当局「…手元にデータはありませんが、特段変わっていないやに記憶しております」
言っちゃったーー
ダメじゃん、東京都!
奇襲質問でこの答弁を引き出した共産党さんは流石だと思います。
そして、先だって舛添知事は11月6日の記者会見で
以下のように述べておりますので、ぜひ汚名返上に邁進していただきたいと思います。
–都が設置した付属機関(有識者会議)について、会議日程の事前告知が徹底されておらず、情報公開が進んでいない。どう受け止めているか。
「おっしゃるように、例えば会議開催の日程などは事前にちゃんと出すべきだと思いますので、これについては、先般、徹底して会議日程は出しなさいということを指示してあります。具体的には、公開する場合は情報公開を徹底しなさい。それから、開催日時は事前告示を徹底しなさいと」
「プライバシーとか、そこに企業の秘密が入っているとか、なかなかデリケートな難しい問題もあって、今、情報保護というのも1つの非常に大きな要請なので、そういうことも踏まえて非公開になる場合があると思いますが、しかし、そういうことがなくて、個人情報の保護などの要請と両立すれば、それはできる限り開かれたものにするべきであると思っています。先般、11月2日付で直ちにやりなさいということを言っていますので、今後は改善できるところはしていきたいと思っております」
【舛添知事定例会見録】より
http://www.sankei.com/politics/print/151107/plt1511070001-c.html
今回の質疑を委員会質疑を通じて東京都の情報公開に対する姿勢と、
舛添知事就任後も「開かれた都政」には近づいていない事実が明らかになりました。
本当、平気で答弁して開き直るあたり、何も自覚がないんですね…
引き続き舛添知事・東京都には強く情報公開体制の早急な改善を求めていきます。
皆さまもご注目いただければ幸いです。
それでは、また明日。