俺たちはSEOのためだけにオウンドメディアやってるんやないんやでLT大会を開催しました

オウンドメディアにとっての検索流入の価値・メディア運営の目標・ビジョン・KPI・編集方針などについて発表&質疑応答を行いました。

こんにちは、Six Apart ブログ編集長&オウンドメディア勉強会主催のことぶきです。

毎月第三木曜日に開催しているオウンドメディア勉強会、2月は「俺たちはSEOのためだけにオウンドメディアやってるんやないんやで」LT大会を開催しました。今回の登壇者は以下の6名。オウンドメディアにとっての検索流入の価値・メディア運営の目標・ビジョン・KPI・編集方針などについて発表&質疑応答を行いました。

イノーバブログ 薩川 格広さん

コンテンツマーケティングの企画・運用事業を展開するイノーバの薩川さんからは、「コンテンツマーケティング支援会社がSEOに注力する理由」という発表がありました。

「オウンドメディアをリードナーチャリングのプロセスと考えると、検索エンジン経由の流入は集客の要の一つ。最大化するための取り組みは重要だけれどゴールではない」というお話でした。

MOONGIFT 中津川 篤司さん

オープンソースソフトウェアを毎日紹介するメディアMOONGIFTを運営し、さらに多くのメディア向けに記事を執筆する中津川さんからは、「毎月100本以上ブログ記事を書くためにやっていること」という発表。

この執筆量をこなすために、全ての記事のタイトルを月初に決め、土日にネタ集め、月火にMOONGIFT用記事執筆、火〜金にクライアント向け記事執筆というルーチンを決めているとのこと。

デジマラボ 飯野 希さん

BITA社が運営する、発想と実装の間をつなぐメディア「デジマラボ」の飯野さんからは、「新規事業検証の手段としてのオウンドメディア『BITAデジマラボ』」というタイトルの発表でした。

そもそもWeb制作がメインだった会社の新規事業創出のための市場調査・ブランディングのために作ったのがデジマラボだったそう。

わからないことがあれば専門家に聞きに行って学び、自ら実践した情報を提供することで専門性をアピールしてきた活動が実を結び、実際の事業化につなげています。記事タイトル決める際にGoogleトレンドを参考にする程度で、SEOは全く意識していないそうです。

Growth Hack Journal 伊藤 直樹さん

アプリの成長を支援するメディア「Growth Hack Journal」の伊藤さんからは「トップライン(売上)を伸ばすためのメディア運営」というお話でした。

自社サービスの売り上げを上げることが目的のメディアとして、オーガニック流入や検索クエリの増減を「困っている人に情報提供できている」ことを測る指標として使っているそう。

同時に自社ドメインに検索でやってこない層へ向けてのアプローチとして、大手メディアへの寄稿も併用しているとのことでした。

SEO HACKSUIDEAL 五木田 梨絵さん

SEO HACKSUIDEALというメディアを運営するナイル社五木田さんからは「SEO会社だけどSEOのためだけにメディアやってるんやないんやで!」という発表でした。

自社の見解やスタンスを知ってもらうべく、2つのメディアは全て現場に出ているコンサルタントがコンテンツを制作。それが社員の情報発進力向上にも寄与しているそうです。

自社のB2B向け事業の営業支援のためにもメインキーワードでの検索流入は重要ですが、一方で数字に走りすぎることは問題に。「愛のないコンテンツマーケティングに未来はない」というお言葉、本当にその通りだと思います。

In-house SEO Meetup 実行委員会 三澤 直哉さん

In-house SEO Meetup 実行委員会三澤さんからは「I HATE SEO」というインパクトあるタイトルのプレゼンでした。11年間SEOをやってきたからこその言葉。重いです。

「過度なSEOはきらい」とのことで、人気ライターヨッピーさんの言葉「読者は神」を引用しつつ、Googleを見ず読者にコメントをもらえる記事を目指してコンテンツ作りをしているとのお話でした。

その結果として、Google アルゴリズムアップデートのたびに過去記事の順位が上がっています。「記事公開時はソーシャルメディア向けに書いて、1ヶ月後くらいに検索向けに書き直す」という話に、頷いている方も多かったです。

まとめ

2017年のオウンドメディアを考えるというテーマだった1月の勉強会で出てきた「SEOでの新規流入目的のオウンドメディアを脱却し、より訪問者とのエンゲージメントを重視する次のフェーズへ向かっている」という方向性を踏まえて、2月は「SEOのためだけにやってるんやないんやで」テーマにしました。

結果として、これまでで最大人数が集まる会となり、「SEOの次」への注目度の高さがうかがえます。

ご参加・ご登壇いただいた方、ありがとうございました。

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