障がい児を抱えていると、いつも心配になるのがきょうだい児の将来のこと。私たちは将来、お姉ちゃんにこもたろのことを任せるつもりは全くありません。お姉ちゃんにはお姉ちゃんの人生がある。
この子はこもたろの世話をするために生まれたのではありません。何か好きなことを見つけて、仕事に生きるでもいいし、結婚して家庭を持つでもいい。自分の人生を謳歌してほしいと願っています。
そのために私たち親が、今できること――
親は子より先に死にます。そうなった場合でも、お姉ちゃんがこもたろの心配をしなくていいよう、いろいろと準備をしておくつもりです。
例えば、まだまだ先の話ですが、お金の管理などは信頼のおける代理人を探しておくとか、こもたろがある程度の自立ができるよう職業訓練を受けさせたり、サポートを積極的に行ったりなど。将来自立できるかな...。できれば作業所なりで元気に働き、自分で生活できるようになってほしい。こもたろのことをいろいろと考えているうちに、「さて、お姉ちゃんは将来何になりたいんだろう?」と考えることもあります。
先日、お姉ちゃんが学校から帰ってきたときに、こう言いました。
「お母さん、私、学校の先生になりたい!」
私「学校の先生?」
お姉ちゃん「うん、小学校の先生」
お姉ちゃん「(お姉ちゃんのクラスの)担任の先生みたいになりたい」
私「担任の先生、いい先生だもんね」
お姉ちゃん「いつも優しくて面白いんだよ。怒ると怖いけど...」
私「あははっ。それは怒ってるんじゃなくて叱ってくれてるんだよ」
お姉ちゃん「あ、そっか」
私「でもちゃんと叱ってくれる先生っていいよね」
お姉ちゃん「みんなのお母さんみたい」
お姉ちゃん「でね!こもたろみたいな子とも仲良くするのーっ」
私は、ちょっとビックリ。お姉ちゃんは、こもたろによってたくさん我慢をしてきています。理不尽な目にも遭ったりしました。そのため、もう関わりたくない、もうこりごりだと感じているのではないかと思っていたのです。
お姉ちゃんはまだ小学4年生。これから先、将来の夢は変わるかもしれません。でも、今の気持ちをありがたく思い、大事にしてあげたいなと思っています。
~続く。
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