恥の多い生涯を送って来ました。 自分には、「謙虚」とか「調子にのらない」とかいうものが、見当つかないのです。
そんな人間が世界一周などというものをしたわけでございます。そりゃあもう、帰国直後は調子に乗って乗って乗りまくるのは当然のこと。恥の多い生涯にまた新たな恥を塗り重ねてしまいました。
結果、多くの方にご迷惑をおかけし、同時に多くのお叱りをいただきました。
さて、旅人の皆さまに恥を披露するのも気が引けますが、今回は私の経験の中でも特に「ああ、あれは調子乗ってしまったな。」というひと言をご紹介します。
みなさまもあまり調子にのることのないよう、多くの方にご迷惑をおかけしないよう、気をつけましょう。
インドじゃ常識だから
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日本人であればほとんどの方ができる「空気を読むこと」がインド人には全くできません。
しかし、日本人であっても完璧に空気を読むのはむつかしいもの。完全に自分が悪いのに謝ることができなかったり、ついふざけすぎてしまったり、たまに空気を読めない行動や発言をしてしまうこともあるでしょう。
そんなときに「え?ごめん。こんな程度インドじゃ常識だから。」なんて言ってしまうと...完全に調子乗りです。ここは日本です。インドではありません。
ちなみに、日本のインドカレー屋で「うわっ!高い!」とか「いやー、ナンよりチャパティがスタンダードだよね。」なんて発言するのも完全に調子にのっています。
アメリカ人はもっと食べるから!
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私は旅太りの第一人者を自称していますが、旅から帰ってきたあとも急激に太ります。日本食があまりにもおいしいもので...。
帰国後に友人と食事をした時も、どうしてもその食欲が抑えきれずつい食べ過ぎてしまいます。
その食べっぷりを見て友人はみんな「食べ過ぎじゃない?」と心配してくれるのですが...
「いやいや、アメリカ人はもっと食べるから!」なんて言ってしまい、友人の気づかいを無に帰してしまうのです。
え?中東の人が怖いとか、マジで言ってんの?
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最近さまざまな件でニュースをにぎわせている中東ですが、一度でも中東を旅した人間は「中東の人はやさしい。」と声をそろえます。確かに、私も中東にはやさしい人が多かったと感じています。
とはいえ、ニュースに映る中東の人はたいていテロリストをはじめとした悪い人ばかり。
だから、中東を旅したことのない人にとって「中東の人は怖い。」というイメージをもってしまうのは仕方のないことだと思います。
それをわかっているのにも関わらず、私は「え?中東のひとが怖いとかマジで言ってんの?」なんて心ない一言を浴びせてしまうのです。
中東の人がやさしいってことを伝える前に、まず自分がやさしくなれという話です。
ああ、やっぱり日本のビールってこんなもんだよなぁ(笑)
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私はビールが大好きなので、世界中でビールをたくさん飲んできました。
たくさんの種類を味わいましたが、私にとっては全部おいしかったです。というのも、恥ずかしながら私は味音痴。「ビール」と書いてあれば、なんでもおいしく感じるのです。
しかし、そんな味音痴でも世界でビールをたくさん飲んできたという実績だけはあるので、帰国後の飲み会ではつい、「ああ、日本のビールってこんなもんだよなぁ(笑)」なんてことを口走ってしまうのです。
酒を飲むと気が大きくなってしまうのは仕方がない面もありますが、酒の席での調子乗りはいつにもましてうっとうしいので気をつけましょう。
世界一周とかマジ楽勝!!
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「世界一周?マジ楽勝!!」なんていろんな人に口走っている私ですが、この男はおなかが痛いってだけで遺書を書こうとしたり、別れが寂しくて泣きだしたり、道に迷って徒歩二分の距離なのにタクシーに乗ったりする、異常な小心者なのです。
しかし、小心者ゆえの自尊心と羞恥心が必要以上に自分を大きく見せてしまいます。
本当は「しっかり時間をかけて深く悩んで、それでも行きたければ行けばいいと思うよ。」と言ってあげるべきなのに、自分を格好良く見せるために「楽勝!」なんて言葉を選ぶのです。
世界一周は格好のいいだけのものではありません。アドバイスを求められた時には調子に乗らずに、謙虚に現実的に対応するべきでしょう。
まとめ
自分で言うのもなんですが、私ほど調子に乗っている旅人もいないと思います。調子に乗り過ぎて落ち込んだとき以外は、だいたい年中無休で調子に乗っています。
それほど調子に乗っているひとは少ないと思いますが、きっと誰でも「世界一周したんだぞ。」と調子に乗ってしまうこともあるでしょう。
個人的には「ちょっと調子に乗る」くらいはいいと思いますが、調子乗り過ぎは禁物。私のような発言がないか思い返してみてはいかがでしょうか?
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