Salesforceは今回の件をハッキリさせたかった。「NO」、SalesforceはTwitterを買収しない。Salesforce CEOのMarc Benioffは、FTとのインタビューのなかでTwitter買収の可能性を正式に否定した。
「私たちは今回の件から手を引くことにしました。TwitterはSalesforceのビジネスにフィットしないのです」とBenioffはFTに語っている。明確な答えを求める人たちにとって、これほどハッキリとした発言はないだろう。
2週間前、Twitterを買収すると噂されていた企業たちは皆こぞってTwitterの買収にまったく興味がないことを明らかにした。もはや、Google、Apple、DisneyはTwitterを買収したいとは思っていない。そして残ったのはただ1つ、Salesforceだけだったのだ。
今回の騒動を利用して買収金額を引き下げることもできたはずだが、それを選ぶことはなかった。Benioffは集まった投資家たちを前に、TwitterはSalesforceのビジネスにフィットしないとすでに発言している。それだけでなく、「Jack(Dorsey)の幸運を祈る」とも最後に言い残している。
だが、BenioffがTwitterの買収にとても乗り気だと考えていた人も多い。何があったのだろうか?Salesforceの筆頭株主であるFidelity Investmentsはこの案件に反対していた。Salesforceの株式全体の14%をFidelityが保有していることを考えれば、株主総会でTwitter買収の承認を得ることは難しかったはずだ。Benioffにとって、これがもっとも賢い選択だったのだろう。
FTとのインタビューの後、Twitterの株価がまた暴落している。記事執筆時点での株価は前日比6.86%安の16.57ドルとなっている。時価総額は116億ドルだ。
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(2016年10月16日 TechCrunch Japan「SalesforceがTwitter買収の可能性を正式に否定」より転載)