リンク先、読みました。「ブログが書けない時の対策」ってやつですね。
私も「ブログが書けない時の対策」については何度も考えました。私は月に6~15回ほどのペースでブログを更新していますが、実際には、ぜんぜんブログが書けない月もあります。定期的に更新しているようにみえるのは、「書ける時に下書きをたくさん完成させてストックしておく」「ストックのなかから、時事のタイミング的に好ましいものを微修正して公開する」をやっているからです。
「ブログが書けない時の対策」を考えるより、「ブログが書ける時に下書きをストックしておく」「下書きの手前ぐらいのアイデアを大量生産しておく」ほうが良いブロガーっていると思うんですよ。
コツコツとブログ記事を書き進めるタイプの、淡々としたブロガーなら、「ブログが書けない時の対策」を正攻法で実行するのはアリだと思います。でも、私のようにテンションに波があって、「頭のてっぺんの魔法のランプが点いている時に怒涛のように文章が沸いてくる」お調子者なブロガーは、「ブログが書けない時は書けないものとして諦める」「書ける時にできる限り書いておく」ほうが、脂の乗った文章がつくりやすいと思うんですよ。
もちろん「ブログが書けない時」にも手は動かしていますよ? 砂を噛むような文章しか書けない時も最低限の練習はしておきたいし、ある種の"原稿"はテンションが上向くのを待ってくれないし。
それでも、ブログが書けない時は書く時間を減らし、本を読んだり、外に遊びに行ったり、誰かに会ったりしたほうが、結果としてブログって面白くなると思うんですよ。よく言われているように、面白いブログを書くための第一の秘訣は、ブロガー自身が面白いコンディションを保つことです。ブログが書けない時は、外で面白さをチャージしましょうよ、絶対そのほうがブログが楽しくなるし、長続きもするんじゃないですかね。
それでも、どうしてもブログ記事を書きたいなら、他人に絡めばいいんです。
どこかのブロガーでもtwitterアカウントでもいいから、とにかく、他人に言及するとブログ記事は書きやすくなります。なにか言ってやるんですよ、どこかに言及しちゃうんですよ、もうそれだけで記事のできあがり。
不特定多数に向けてブログ記事を書くときは、「皆様に、ご意見披露」みたいな文体になっちゃうじゃないですか、あれって、すごくブロガーを束縛していると思うんですよ。意見や感想の語り口が、「不特定多数に読んでいただく」文体によって縛られてしまう。
この「不特定多数に読んでいただく」という、ありがちな束縛をとっぱらう一番簡単な方法が、「特定の誰かに的を絞って文章を書く」「特定のidやアカウントに向かって手紙を送る」なんです。「不特定多数に読んでいただく」意識を取り払うと、今まで書きにくかったことがスラスラ書ける......なんてことが珍しくありません。
だから私は、ブログが書けない時って、一人で悩んで頑張ってもしようがないんじゃないか、と思っています。誰かにお手紙をさしあげるように言及するか、いったんブログを棚上げして外に遊びに行きましょうよ。そのほうが活きの良いブログ記事が書けるし、ブログライフも続けやすくなると思います。ブログライフは長丁場ですからね、無理をして燃え尽きるのは得策ではありません。ブログを十一年ほど続けてきた私からは以上です。
(2016年8月2日「シロクマの屑籠」より転載)