時間の感じ方
時計の秒針の進み方は一定で、刻一刻と時を刻んでいますよね。
昔は太陽が同じ所に来るのを1日とし、
それを等分して時間を決めた。
その一定時間を区切って時計が出来て、
私たちは時の流れを感じています。
一定に時間は経過しているはずなのに、やっていることによって、
感じる時間の経過が全く違うと思ったことありますよね?
時間の流れは感じ方によって異なるのはなぜ?
好きなことをしているときの時間の経過と、
好きでないことをしているときの時間の経過が
同じと感じられる人は居ないと思います。
好きな人と電話していたら、あっと言う間に数時間が経っていて驚いた!
苦手な科目の授業を受けていて、
もう授業の半分くらい時間が経っただろう。
と時計を見たら、まだ15分しか経過していなくて驚いた!
どちらも、みなさん経験がある時間の経過への驚きだと思います。
時計の針は、どちらも同じリズムで動いているのに、
こうも時間の感じ方が違うとなると、感じてる時間と、時計が刻む時間は
一致しないのかもしれないと思ったことはないですか?
過去、現在、未来という時間の流れは、
科学的には目で見て確かめることはできないようです。
物体が移動する速さを測定して
スピードと経過時間を証明したぐらいですよね。
約束を守る秩序として、時計が刻む時の流れを考える。
感覚として時の流れを考える。
この二つで時の流れを考えていくと、
自分のリズムや感じ方がわかっていくと思いませんか?
感覚としての時の流れには決まりはない。
好きなことをしている時と、好きでないことをしているときに
時間の感じ方が違うわけですから、
時計の秒針のように一定のリズムではないですよね。
子供の頃のは時間が経つのが遅く感じたのに、
大人になったら時間が経つのが早く感じるというのも
不思議なことだと思いませんか?
脳が刺激を感じた数で時間の感じ方が変わるんです。
子供の頃というのは、毎日が発見の連続とも言えるくらい、
新しいことを学んだり、感じたりして過ごしていますよね。
注意力が散漫ということは、思ったり考えたりすることが多いとも言えます。
大人になると、パターンの決まった生活に成りやすく、
新しい発見も少なくなるため、
思ったり考えたりすることも限られてしまう人が多いと思います。
たくさんの刺激を感じているときは時間経過が長く感じる。
たくさんの刺激=感じて、思ったり、考えたりすることが多いほうが
感じる時間は長くなり、
同じパターンの繰り返しになると感じる時間は短くなっていくようです。
逆だと思った方も多いと思います。
退屈な方が時間が長く感じるよ!とはっきり思った方もいるでしょう。
退屈なときは、たくさんのことを想ったり考えたりしていませんか?
苦手な教科の授業。時間が過ぎるのが遅い!
とイライラした経験は誰にでもあるでしょう。
このとき授業に集中してしまえば、時間の経過は早くなったりしませんでしたか?
苦手な教科だから集中したくない=授業終わったら何しよう。帰ったら何しよう。
昨日は何したっけ?とたくさんのことを考えていることが、
時間の経過を遅く感じさせているんです。
大人になると、毎日の繰り返しが自分で読めるような過ごし方になっていきます。
同じパターンの生活ですから、そんなに、たくさんのことを考えなくてもいい。
困った問題が起きても、過去に経験のあるものが多く、対応の仕方も自分なりに思いつく。
子供の頃のように、いい意味でも悪い意味でも、ワクワクドキドキが少ないと、
時間の経過が早く感じられるんです。
感じる時間を自分でコントロールしましょう。
苦手な教科の授業や、会議など、
早く過ぎて欲しいと思うことと相対するときは、
できるだけ集中したほうが感じる時間の経過は早いということです。
集中しているわけですから必然的に理解できることも多くなり、
苦手が得意になるかもしれませんよ。
また、歳を重ねるごとに月日が経つのが早くて、
寂しいとか、悲しいと感じているなら、
新しいことを勉強したり、練習したりと、
やること、感じること、考えることを増やしていくと、
振り返って考えることが多くなり、時間の経過が長く感じられます。
充実しながら、時間を長く感じられたら最高に楽しいですよね。
時を刻むのは時計に任せて、感じる時間は自分でコントロールしていきましょう。
(2016年07月3日「ボトルボイス」より転載)