第7回 一億総活躍国民会議 保育士の処遇改善と長時間労働是正

保育士の処遇が低いということは、死亡事故につながるリスクがあるということです。低賃金で長時間労働の職場では、子どもの命に関わります。

4月26日は第7回 一億総活躍国民会議でした。

(官邸HPより)

テーマは「子育て・介護の環境整備、特に保育・介護人材の確保」及び「成長と分配の好循環のメカニズム」。

私は「保育士の処遇改善と一億総活躍のロードマップ」をプレゼンしましたが、今日の一番の目的は、待機児童問題を訴える保護者の方たちからのメッセージを伝えること。

「保育園反対運動」をする高齢の方達に、総理から「保育園は必要なインフラ」というメッセージを出していただき、「こども歓迎」の風土をつくってほしいと提言しました。

今回のプレゼンは保活について超党派で活動する、保護者、有識者の方たちのご協力を得て作成しました。4月14日の自民党待機児童問題対策会議に出席したみなさまの資料を参考にし、提出書類としても添付しました。みなさま、ありがとうございました。

下記が発言の全文です。

「本日は「保育士の処遇改善」について、一億総活躍のロードマップについてお話させていただきます。

先日自民党本部で開かれた待機児童対策会議で保護者の方、有識者の方たちから提言がありました。提出資料は添付してございます。

提言で明らかになったことは、保育士の処遇が低いということは、死亡事故につながるリスクがあるということです。低賃金で長時間労働の職場では、子どもの命に関わります。最近も都心の企業内保育所で痛ましい死亡事故がありました。しかし、情報リテラシーの高い保護者の方でも「質の悪い保育園を見抜くことは難しい」とのことです。

保育園を質量ともに増やすことが必要であり、そのためには当初予算を増やす必要があります。

専門職である保育士の処遇を労働時間、賃金ともに改善し、ぜひ子どもの命を守り、一億総活躍の貴重なインフラである保育園を「質・量」ともにふやしてくださるよう、お願いいたします。

資料をごらんください。保育園不足は首都圏だけの問題ではなく、6割の自治体で起きている全国的な課題です。有資格者が保育士にならない理由は「賃金」「労働時間、休みのとりにくさ」です。処遇が上がれば、6割が保育士の仕事を希望しています。また辞めにくくなるという効果もあります。どのぐらい処遇があがればいいのか。対全産業比で0.8(=月額+5.4万円)を目指していただきたいです。

ぜひ「保育園反対運動」の高齢者の方たちに「保育園が必要であること」を総理からメッセージを送って、子ども歓迎の風土を醸成していただけるようお願いいたします。

長時間労働是正については、前回「36協定の時間外労働規定について再検討」と総理がおっしゃってくださいました。少子化対策として効果的なのはこの三年間です。すぐにできることは、女性活躍の見える化サイトに、三六協定で提出している上限時間の開示を義務付けることです。

資料にあるように、一億総活躍のレバレッジポイントは時間外労働に上限をつけること。具体的目標と期限を設定した上で、三年以内の法改正を含めた、政府のトップレベル発の思い切った取り組みをお願いしたいと思います」

(2016年4月27日 「白河桃子オフィシャルブログ」より転載)

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