「結婚難時代」の婚活事情 結婚サイト、街コン・・・

「いたすぎる……」と評判を呼んだNHKの土曜ドラマ「ご縁ハンター」。結婚サイトを通じてたくさんの相手と出会うのに、なかなか「オンリーワン」に出会えない現実をリアルに描き、本格的な〝結婚難時代〟の到来を感じさせた。最近の婚活事情、いったいどうなっているのだろうか。
Nerd With Red Roses On A Date
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「いたすぎる……」と評判を呼んだNHKの土曜ドラマ「ご縁ハンター」。結婚サイトを通じてたくさんの相手と出会うのに、なかなか「オンリーワン」に出会えない現実をリアルに描き、本格的な〝結婚難時代〟の到来を感じさせた。最近の婚活事情、いったいどうなっているのだろうか。

明治安田生活福祉研究所が2013年2月に行った調査によると、30代では男性の3人に1人、女性の半数強が「婚活経験あり」と回答している。同研究所の研究員、橋本千春さんのコラムによると、30~40代の既婚女性のうち、夫との出会いのきっかけがインターネットだった人の割合は、2011年時点で結婚5年以上の人が4.3%だったのに対し、結婚5年未満の人は9.0%と、約2倍になっているという。

一方で「リアルの場」で男女が出会う「街コン」もどんどん進化しているようだ。

街中で男女が知り合うコンパ「街コン」が進化している。出会いの舞台も街中から山や橋、寺社、鉄道、野球場など、様々な場所に移ってきた。初対面でも共通の趣味や話題で盛り上がることができるのが、人気の秘密だとか。

かつて東洋一のつり橋とも呼ばれた北九州市の若戸大橋。ここが「橋コン」の舞台になった。昨年10月、ヘルメットと命綱をつけた男女が、普段は立ち入ることのできない橋の管理通路を歩き、真っ赤な橋の真ん中で初対面を果たした。

(朝日新聞デジタル「橋コン、寺社コン、鉄コン 同じ趣味、街コン進化」 2013/4/28 11:36)

出会いの手段は多様化しても、結婚までの道のりは険しい。出会いのあとの交際、結婚までの摺合せこそ大事なのだが、インターネットの婚活サイトでは、そこまで面倒は見てくれない。

ドラマ「ご縁ハンター」の制作に協力し、現在、大手結婚相談所「ツヴァイ」でイベント事業を担当する高田康太さん(39) @kotakada は、こう話す。

「出会いのチャンスが以前よりも増えているのは事実です。日本では出会い系のトラブルなどでインターネットのサービスに対する抵抗がまだまだ根強いものの、Facebookや健全な婚活サイトが出てきたおかげで、インターネットがきっかけで知り合うカップルは徐々に増えています。しかし実際に結婚できるかどうかは、出会ってからのプロセスこそが重要です」

インターネットやSNSでの結婚相談の「プロ」である高田さんは言う。「結婚をすれば誰でも幸せになれるかとういうと、現実はそう簡単ではありません」。

なぜ結婚するのか? 結婚したあとの二人の幸せを、どうやって築いていくのか? 結婚する前に、そうした点を互いにすりあわせておくことがとても大事なのだという。結婚支援サービスにとっても、そうした部分までサポートしていくことが、求められているそうだ。