2013年の政治・重大ニュースは

2012年12月に組閣された第2次安倍内閣が、2013年に本格的に始動した。3年ぶりに自民党が与党に復帰したことで、世の中はどのように変わったのか。2013年の政治ニュースを振り返る。
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2012年12月に組閣された第2次安倍内閣が、2013年に本格的に始動した。3年ぶりに自民党が与党に復帰したことで、世の中はどのように変わったのか。2013年の政治ニュースを振り返る。

■アベノミクス 黒田バズーカで株価爆上げ

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安倍首相は「アベノミクス」の3本の矢でデフレ脱却を達成するとし、TPP参加や国家戦略特区の設置を決定した。日銀総裁を白川方明氏から黒田東彦新総裁に変え、4月に「異次元緩和」を実施。株価が上昇し、5月23日には日経平均株価が1万5942円60銭に、さらに12月末には1万6千円を超える年初来高値をつけた。

■参院選、自公が圧勝しねじれ解消

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6月に成長戦略を発表した安倍政権は、景気対策を訴えて6月の東京都議会選で候補者全員を当選させる大勝。続く7月の参院選でも、65議席を獲得して、ねじれを解消させた。

■ネット選挙元年 脱原発の山本太郎氏が当選

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2013年はネット選挙が解禁となった年でもあった。自民党のスマホアプリや、共産党のカクサン部などが話題になった。また、東京選挙区から出馬した山本太郎氏が脱原発を訴え、民主党の鈴木寛候補らを破って当選した。

■維新の会、橋下徹代表の慰安婦発言で支持率低下

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日本維新の会は、橋下徹共同代表(大阪市長)の慰安婦発言が問題化。海外からも「言語道断で侮辱的」として批判を浴び、支持率低下を招いた。9月には堺市長選で敗れ、12月には、衆議院議員の東国原英夫氏が離党している。

■みんなの党が分裂、新党「結いの党」が結成

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参院選で議席を伸ばせなかったみんなの党は、渡辺喜美党代表と、江田憲司幹事長が対立し、内紛状態となる。8月には江田氏に近かった柿沢未途議員が離党、その後、江田氏ら14名が離党し、12月18日に新党「結いの党」を結成した。

■特定秘密保護法が成立

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参院選から程なくして大きな話題を集めたのが「特定秘密保護法」だ。安倍首相らは2013年1月に起こったアルジェリア人質事件の対応の際、的確に海外から情報を得ることができなかったことを反省し、「日本版NSC」を設置した。安倍首相は情報管理にも法整備が必要とし、国の安全機密を漏らした公務員などを罰する「特定秘密保護法」を、秋の臨時国会で野党の反対を押し切った形で成立させている。

■オスプレイ配備、武器輸出三原則の例外追加

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日米同盟を一層強固にする」とした安倍首相は、参院選直後早々、内閣法制局長官に集団的自衛権の行使容認に積極的な小松一郎氏を充てることを決定。憲法解釈で集団的自衛権を行使できるよう変更するための布石を整えた。

同8月には米軍がオスプレイを配備。10月には外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)を開き、日米同盟における防衛の方針を見直すとした。12月には韓国軍に陸上自衛隊の銃弾1万発を提供するなど、武器輸出三原則の例外追加も行われた。

■安倍首相、靖国参拝

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尖閣国有化から冷えきった関係になっていた日中関係に対し、安倍政権は1月からアジア諸国に外遊し、「積極的平和主義」をアピール。他国と連携して中国を包囲する戦略に出た。これに対し中国は尖閣諸島への領空・領海侵犯を繰り返し、1月にはレーダー照射、11月には防空識別圏を設定した。安倍首相は12月26日に政権発足から1年を記念して靖国神社に参拝。中国、韓国との交渉が厳しい状態になっている。

■「5000万円はカバンに入った」猪瀬知事が辞任し都知事選へ

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同じく12月には、医療法人・徳洲会と猪瀬直樹東京知事の5000万円の借入金をめぐる問題が発覚。当初、猪瀬知事は「選挙資金でなく、個人の借り入れ」として「借用書」公開。都議会では5000万円を入れたカバンも公開して辞任を否定していたが、石原元知事や、自民党関係者らからの要求もあり、12月19日に辞任。2014年2月に都知事選が行われることになった。

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