韓国船沈没、死者159人に 不作為の殺人罪適用を検討
韓国南西部・珍島(チンド)付近で旅客船セウォル号が沈没した事故は23日、発生から1週間を迎えた。24日午前1時現在で死者が159人、安否不明者は143人。避難誘導などを尽くさず、乗客を船内に置き去りにして先に脱出したとされる船長ら乗員の行動について、捜査本部は「不作為の殺人罪」を適用できるかどうかの検討を始めた。
捜査本部は、全員救助された船舶職の乗員15人のうちイ・ジュンソク船長ら7人を遺棄致死や水難救護法違反の疑いで逮捕。ほかの乗員からも事故当時の行動を聴いている。検察関係者によると、船舶職の乗員がだれかを救助したとの証言はなく、自分たちだけ操縦室などに集合して脱出したとみている。
Advertisement
船長らの行為に対しては朴槿恵(パククネ)大統領が「殺人にも等しい行為」と批判。韓国メディアも「大人が子供を水死させた」と指摘するなど、船長らの厳罰を求める世論が高まっている。
一方、韓国統一省によると北朝鮮赤十字は23日、韓国赤十字に対し、事故で多くの乗客が死亡、安否不明になっていることに「深い慰めの意」を伝えた。
(朝日新聞社提供)
関連記事