韓国南西部で起きた大型旅客船「セウォル号」の沈没事故を受け、朴槿恵大統領は4月29日、大統領府の国務会議で「事前に事故を予防できず、初動対応と収拾が不十分だったことについて、何か謝罪を申し上げないといけない。その痛みと苦痛を少しでもいたわることができるか胸が痛い」と述べ「今回の事故で、多くの高貴な命が失われ、国民の皆様に申し訳なく、沈痛な気持ちだ」と謝罪した。
聯合ニュースが伝えた。4月16日に事故が発生してから14日目で、朴大統領が公式に謝罪の意を表明したのは初めて。
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29日午後4時現在、205人の死亡が確認され、行方不明者は97人になった。
朴大統領はこれまで、事故翌日に行方不明者の家族が待機する体育館を訪れたときも、謝罪の意は示していなかった。しかし、船長らを「殺人に等しい」と非難した発言や、政府の対応を巡って批判が集中し、支持率が急落していた。
韓国メディアは「謝罪が遅い」と批判している。
聯合ニュースによると、1993年10月10日に起きた西海フェリー号沈没事故(292人死亡)では、金泳三大統領が事故8日後に臨時国務会議を招集し「大型事故が何度も発生しており、国民に重ねてお詫びし、大統領として責任を痛感する」と謝罪。1994年10月にソウルで聖水大橋崩落事故が起きたときは、その3日後に謝罪の談話を出した。
1999年6月に起きたソウル近郊の火災で、幼稚園児19人を含む23人が死亡した事故では、金大中大統領が翌日に弔問所を訪れ、遺族らに謝罪している。2003年2月の大邱地下鉄火災では、大統領就任直前の盧武鉉氏が3日後に謝罪発言をしていた。
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