中米ハイチ沖の海底で2003年に見つかった沈没船が、1492年に沈没したクリストファー・コロンブスの「サンタマリア号」だった可能性が強まったという。アメリカの研究者らが5月13日に明らかにした。確認されれば考古学的に極めて貴重な発見になるとしている。時事ドットコムなどが報じた。
水中探検家のバリー・クリフォード氏(68)によると、この沈没船が発見された海域は、500年以上前にサンタマリア号が航海していたとコロンブスが説明していた場所だという。
(中略)米マサチューセッツ州在住で、海洋考古学調査を専門とする同氏は声明で、「地理的、海底地形的、考古学的な全ての証拠が、この沈没船こそがコロンブスの有名な旗艦、サンタマリア号であることを明示している」とした上で、「この沈没船の徹底的な解明を進めれば、コロンブスによるアメリカ発見の詳しい海洋考古学的証拠が初めて示されることになると確信している」と語った。
(時事ドットコム「コロンブスの船ついに発見か、ハイチ沖の海底で」より 2014/05/14 14:30)
調査チームによると、船は水深3~4.5メートルの暗礁近くで見つかり、約35メートルというサンタ・マリア号の全長に合致するという。
ただし、クリフォード氏が率いるチームは2003年に初めて同船を調査した際、大砲を回収した。だが当時の考古学調査では、沈没船の大砲はサンタマリア号のものとは異なると判断されている。
さらにロイター通信によると、ハイチの当局者は「サンタマリア号が海中で見つかった可能性があると言うのは、歴史的かつ科学的な誤りだ」と否定的な見解を示しているという。
今後は同船がサンタマリア号かどうかを確認するため、考古学的調査を予定している。クリフォード氏によると、船体は大部分原型をとどめており、ハイチ政府の協力が得られれば引き揚げも可能だという。
(CNN『コロンブスの船を「発見」か、500年前に沈没』より 2014/05/14 10:14)
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