科学好きにおすすめ:夏休みの旅行先8選

天の川がいちばんよく見られる場所はどこだろう? ウミガメの赤ちゃんたちが初めて海に向かうのを見るのにいちばんいい時期はいつだろう? 世界に好奇心をもって探ろうとする「科学」が好きな人たち向けに、この夏に楽しめそうな旅行先のリストをまとめてみた。
G. Brad Lewis via Getty Images

天の川がいちばんよく見られる場所はどこだろう? ウミガメの赤ちゃんたちが初めて海に向かうのを見るのにいちばんいい時期はいつだろう? 世界に好奇心をもって探ろうとする「科学」が好きな人たち向けに、この夏に楽しめそうな旅行先のリストをまとめてみた。

生物発光によって輝く海に潜る

生物が発する光によって海が照らし出された美しい景色を見たいなら、カリフォルニア、オーストラリア、あるいはインドネシア(写真)に行くといい。筆者のおすすめは、4月中旬から6月にかけてのプエルトリコだ。

浜辺で産卵する魚たちに会う

魚が海岸を「走る」姿を見たことがあるだろうか。グルニオン(アメリカやメキシコの海に生息する、トウゴロウイワシ科の魚)は、毎年夏になると、産卵のために浜辺に集まってくる。写真は、産卵がピークを迎える6月初めに、南カリフォルニアのカブリオビーチで撮影されたものだ。

「grunion run」(グルニオン・ラン)と呼ばれるこの魚特有の現象を、下の動画で見てほしい(メキシコのプエトロ・ペニャスコで撮影されたもの)。満潮の波に助けられ、いつもは波がかからないような浜辺に到着すると、メスは、後半身で砂を堀りながら卵を産む。オスはメスの脇で、ダンスするような動きで精子をかける。受精が終わり、砂に埋められた卵は、十数日後の大潮の日に、再び押し寄せる波の刺激で卵からかえり、海へと旅立つ

壮大な天の川を眺める

天の川をじっくり見たいと思うのなら、夏ほど適した時期はない。また、地球の赤道に近い場所ほど、巨大な天の川銀河をはっきり見ることができる。地球のどこでも見られるが、チリのアタカマ砂漠は最適な場所のひとつだ(平均標高が約2,000mと高く、空気も乾燥しているため、各国が天体観測施設を設けている)。

ウミガメの赤ちゃんが世界に踏み出す様子を見守る

海の生物が大好きな人なら、ウミガメの赤ちゃんが初めて海に向かって泳ぎ出すのを見守ることほどすばらしい体験はないだろう。この現象は、世界の多くの海岸沿いで見ることができる。フロリダキーズなら、6月から7月の間だ(日本は、北太平洋唯一のアカウミガメの産卵地になっており、各種の保護も行われている)。

ストーンヘンジの謎を解き明かす

イギリス南部・ソールズベリーにある古代遺跡「ストーンヘンジ」には、毎年、夏の始まりを告げる6月21日の日の出の時刻に、数千人の人々が集まる。この先史時代の遺跡は、夏至の日に祈りと祝福を捧げた場所だと考えられてきた。

夏至の日には、ヒール・ストーンと呼ばれる高さ6メートルの玄武岩と、中心にある祭壇石を結ぶ直線上に太陽が昇ることが知られており、その直線上に道路もつくられていたことが2013年に発見された(日本語版記事)。

「月に一番近い所」でスーパームーンを見る

天文学者らによれば、今年の8月10日には、壮大な「スーパームーン」(地球に最も近付いたときに迎える満月。1年に1度生じる)が見られるという。この観測に最も適した場所は、エクアドル中央にあるチンボラソ山だろう。地球上で月に最も近い場所はこの山だというのが、科学者らの見解だ(標高ではチンボラソの6,310mよりエベレストのほうが約2,550m高いが、「地球の中心からの距離」では、チンボラソが約6,384.4km、エベレストが6,382.3kmと、チンボラソの方が約2.1km上回る。地球は球体としては歪んでおり、赤道部分が少し膨らんでいるため)。

溶岩が流れ出る活火山を探検する

ハワイ島にある

陽子を衝突させる巨大施設を見学する

スイスのジュネーブにある世界最大規模の素粒子物理学研究所である欧州原子核研究機構(CERN)を見学するなら、2014年の夏が絶好の時期かもしれない。その理由は、CERNにある大型ハドロン衝突型加速器が2015年まで稼働を中断し、見学が可能になるからだ。また、CERNが9月に創立60周年を迎えるにあたり、さまざまな展示会も催される。

[Jacqueline Howard(English) 日本語版:佐藤卓、合原弘子/ガリレオ]

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