[ロンドン 20日 ロイター] - 英オックスフォード大学の研究者は20日、西アフリカで猛威をふるうエボラ出血熱の治療薬やワクチンが最大で3万人分必要になるとの試算を明らかにした。
同大学のオリバー・ブレイディー氏らが英科学誌ネイチャーへの寄稿で明らかにした。
これまでに米マップ・バイオファーマシューティカルの未承認薬「ZMapp」がエボラウイルスに感染した米国人らに投与され、病状の改善が報告されている。
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ただ同社によると在庫は既に尽きており、現在米政府や民間企業とともに増産に取り組んでいる。
ブレイディー氏は、現時点で未承認の治療薬の在庫は数十人分か最大でも数百人分しかないとしている。
現在開発中の薬は効果が証明されておらず、ほとんどが臨床試験のごく初期の段階にとどまっている。人間への安全性試験を始めたのはカナダのテクミラ・ファーマシューティカルズ
トムソン・ロイター傘下のバイオ・ワールドによると、17種類のエボラ出血熱治療薬と12種類のワクチンが開発途上にある。このうちの一部は、10年以上にわたって臨床前試験や動物実験を行ったが、期待した効果が表れていないという。
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