国際サッカー連盟(FIFA)をめぐる汚職事件。関与した元理事は、不正に手にした巨額の資金で、飼い猫のために高級マンションを借りるような豪華な生活を送っていた。しかし、この元理事の協力で、広範囲の捜査が進んだ可能性もある。5月28日、CNNなどが報じた。
この元理事は、かつては北中米カリブ海サッカー連盟(CONCACAF)事務局長も務めていたチャック・ブレイザー氏。ブレイザー氏は月1万8000ドル(約223万円)のアパートに加え、飼い猫専用に月6000ドル(約74万円)もする部屋を借りていたという。
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チャック・ブレイザー氏
しかし、ブレイザー氏は今回の捜査において、カギとなる役割を果たしたとも見られている。ブレイザー氏は2013年、CONCACAFの資金1500万ドル(約19億円)以上を横領したとして、FIFAから暫定活動停止処分とされていた。しかし、この時にはすでに、連邦捜査局(FBI)の情報提供者として協力していたのではないかという。
2014年11月のニューヨーク・デイリー・ニュースによると、ブレイザー氏は2011年に約10年にわたる所得税未納が発覚。CONCAFの資金を横領していたことなどもあって、連邦捜査局(FBI)とアメリカ国税庁(IRS)がブレイザー氏に司法取引を持ちかけたとみられる。
ブレイザー氏は2011年、2018年と2022年のワールドカップ開催地選出で買収に関わったとして、元アジアサッカー連盟会長のモハメド・ビン・ハマム氏とCONCACAF会長のジャック・ワーナー氏を内部告発した。FIFAをめぐる汚職事件が内部告発されるのは、この時が初めてだった。
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