埼玉県朝霞市の自宅前から行方不明になり、東京都都内で約2年ぶりに保護された女子中学生(15)が、不明になった当日、自宅ポストに残した「さがさないでください」と書かれたメモについて「男に無理やり書かされた」と話していることが捜査関係者への取材でわかったと、毎日新聞などが3月29日までに伝えた。埼玉県警は、未成年者誘拐容疑で逮捕状を取り身柄を確保した寺内樺風(かぶ)容疑者(23)が、女子生徒が家出したように装ったとみているという。
女子生徒は14年3月10日午後3時過ぎ、学校を出た後、自宅近くで男と話している姿を目撃されたのを最後に行方不明になった。同日午後5時ごろ「家も学校もちょっと休みたいです。しばらく友達の家です。さがさないで下さい」とメモ書きされた紙片が自宅の郵便受けにあるのを母親が見つけた。
同19日には女子生徒の名前が書かれた父親宛ての手紙が届いた。「元気に過ごしている。しばらくは帰らない」などと書かれ、同県上尾市の郵便局の消印が押されていた。女子生徒はメモや手紙について「男に書かされ、書いたものは男に渡した」と話しているという。
(少女誘拐:「メモや手紙は男に書かされた」 - 毎日新聞より 2016/03/28 21:08)
寺内容疑者は、下校途中の女子生徒に「両親が離婚する。弁護士が保護してくれる」などと、うその話を持ちかけて車に乗せたとみられる。時事通信ニュースによると、女子生徒は「知らない男に連れ去られた」と話しており、埼玉県警は寺内容疑者が女子生徒の名前や自宅などを綿密に調べ、計画的に誘拐したとみて捜査しているという。
女子生徒の証言は断片的にしか分かっていないというが、テレ朝newsは「『1人でスーパーにも行った』と話していることもあり、ある捜査関係者は『2年の間に寺内容疑者が女子中学生に恐怖心を与え、逃げ出さないように支配していたのではないか』と話していました」と伝えている。