樹木希林、がんが人生の転機「先を計算できる生き方をしなければ」
女優の樹木希林が24日、都内で行われた映画『海よりもまだ深く』(5月21日公開)完成披露試写会後の舞台あいさつに登壇した。“なりたい大人になれた?”をテーマにした同作だが「私は子どもの頃、自閉症で、こうやって人前でしゃべるような大人になるとは思って無かったのでなりたい大人になれたわけじゃないんです」と告白した。
その上での“転機”として「ただ、ズルズル役者をやって12、3年前に『がん』というものに出会った時に『ああ、先を計算できる生き方をしなければ』と思ったのがターニングポイントかな」としみじみと語った。
カンヌ国際映画祭に正式出品が決定している同作は作家くずれのダメ男・良多(阿部寛)と彼に愛想つかして出て行った元妻・響子(真木よう子)、息子・真悟(吉澤太陽)が、良多の母・淑子(樹木)の暮らす団地で一夜限りの家族の時間を過ごす…という物語。
メガホンをとった是枝裕和監督が実際に暮らしていたという本物の団地で敢行された撮影を振り返り、樹木は「うちのあんな団地の小さなお風呂じゃなくてローマ風呂に入ってたんだから! エヴェレストにも行ってる」と阿部出演の別作品でアピールすると阿部は「狭すぎて(『テルマエ・ロマエ』は)思い出さなかったです」と苦笑い。
“ダメ男”役に阿部は「多かれ少なかれダメなところは自分にもある。せこいところや弱いところは好きですね」と共感。樹木は「みんなダメ息子っていうけど、それほどダメって思わない。私の周りにはもっとすごいのたくさんいるもの、うちの息子はダメじゃない!」とすっかり母目線で擁護していた。
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【訂正】2016/04/27 14:05
当初の記事で、記事のタイトルを『樹木希林「私は子どもの頃、自閉症で...」 がんが人生の転機』としていましたが、タイトルに関して誤解を招きかねい表現があったため修正いたしました。
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