一連の地震で被害を受けた熊本市の大西一史・市長が4月28日、熊本の農産物の購入を呼びかけるツイートを投稿した。例年ならばこの時期は、スイカの出荷が最盛期を迎える時期に当たるが、地震の影響が出ているという。
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■生産量日本一の熊本。人気の秘密は?
農水省の「2014年産野菜生産出荷統計」によると、熊本はスイカ生産量で日本一を誇る。県内の主な生産地は熊本市のほか、鹿本、上益城、菊池、玉名など、今回地震で被害の大きかった地域の名と重なる。
全国のスイカ生産者が集まる「富研連盟全国協議会」の公式サイトによると、熊本の“スイカ前線”は最南端で、ゴールデンウィーク中に最盛期を迎える。スイカは半年かけて育てられるが、一日の寒暖の差が大きい熊本の盆地性の気候も、栽培に適しているという。同サイトは、熊本産のスイカのこだわりを、次のように説明している。
こだわりのスイカ作りとして大玉すいかは1株に1個、小玉スイカは1株に2個しか収穫しません。大きく、甘く 作るために着果数を制限し、自然のパワーを集中させるのです。そして1個ずつすべてに着果標識を立て、その標識を目印に収穫を行います。そのため出荷され たスイカはどれを切ってもまちがいのない甘みたっぷりのスイカばかりです。
(日本最大スイカ産地、熊本!|スイカ倶楽部より 2014/05/02)
日刊スポーツによると、出荷を再開した益城町のスイカ農家の坂田求さん(67)は「大きくなったスイカは待ってくれない。このスイカを全国に出荷することが復興につながる」と、前向きだ。「地震で傷がついたスイカが多くなるが、本当はそういうスイカの方が甘いんだ。今年の熊本のスイカは甘くておいしいよ!」