EU離脱をめぐる国民投票が終了、イギリス史上最大の政治イベントに 賭け金がすごい

投票日当日に行った調査によると、残留が52%、離脱が48%と、残留がわずかにリードしている。
FILE PHOTO - Participants hold a British Union flag and an EU flag during a pro-EU referendum event at Parliament Square in London, Britain June 19, 2016. REUTERS/Neil Hall/File Photo TPX IMAGES OF THE DAY
FILE PHOTO - Participants hold a British Union flag and an EU flag during a pro-EU referendum event at Parliament Square in London, Britain June 19, 2016. REUTERS/Neil Hall/File Photo TPX IMAGES OF THE DAY
Neil Hall / Reuters

EU離脱の賛否を問う国民投票は6月23日午後10時(日本時間午前6時)に投票が締め切られ、382カ所の集計所で開票作業が始まった。BBCによると、およそ4650万人が投票に登録し、イギリス史上3番目の規模となる国民投票となった。

イギリスの世論調査会社「YouGov」が、投票日当日に行った調査によると、残留が52%、離脱が48%と、残留がわずかにリードしている。

■ EU離脱の是非を問う国民投票、イギリス政治史上で最大の賭け金がかけられる

ブックメーカー(政府公認の賭け業者)大手によると、ブレグジットはイギリス政治史上最大の政治イベントになっているという。

ブレグジットの賭けは残留側に振れ、人々は投票が終了する午後10時に駆け込みで賭けに参加した。

ブックメーカー「ベットフェア」の予想オッズによると残留が86%、ウィリアム・ヒルは残留が81%で、 EU 残留が優勢となっている。

イギリスの通信社「プレス・アソシエーション」によると、ブックメーカーは、ブレグジットはイギリスの賭けの歴史で最も多くの人が賭けに参加した政治イベントとなると予想している。2014年9月18日に実施されたスコットランド独立国民投票が持つ記録を塗り替えることになる。

今回のブレグジットは世界中の関心を集め、ウィリアム・ヒルによると、カナダ、ロシアそして日本からも賭けがあったという。

ウィリアム・ヒルの広報担当グラハム・シャープ氏は、今回のブレグジットの賭け金は300万ポンド(約4億6000万円)以上になると予測し、業界全体では2000万ポンドを超えるとプレス・アソシエーションに述べた。

「スコットランド独立の国民投票では、我々は約300万ポンド、業界全体で合計2000万ポンド(約30億8000億円)の賭け金でした。そして今回はすでに、その数字にかなり近づいています」

「残りの日中と夜があることを考えると、もっと増えると思います。そして私は自信を持って、これほど多くの人々が賭けた政治イベントは過去にないと言えます。業界全体を通じてだと、おそらく何百、何千もの人がこの国民投票にかけているでしょう」

シャープ氏によると、総選挙で候補者の議席獲得がほぼ確実で誰が投票しても大勢に影響がないと思われる時、国民の選挙への関心が萎えてしまうことがあるという。これに対し、今回のEU離脱を問う国民投票は1票の重みが同じであるため国全体が盛り上がりをみせている。

ブックメーカーからみても政治に関する賭けへの関心は相当高まっていると言う。その勢いは2014年のスコットランド独立を問う国民投票以来だ。

「政治に対する賭け事は数年前のニッチな市場から大規模なものへと変化しています。スコットランド独立を問う国民投票の後、総選挙、ロンドン市長選挙、労働党党首選挙が続き、予想以上の収入が得られました」

「そしてこれからはEU離脱の国民投票、アメリカ大統領選挙という、大金が動く選挙が続きます。もっとたくさん政治イベントがあればいいと願うばかりですが、年中行われている競馬やサッカーとは違って、4、5年に1回の行事なのです」

ハフポストUK版より翻訳・加筆しました。

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