星野リゾート、バリ島の開業は1月に決定 沖縄本島進出の計画など発表

星野リゾートの星野佳路代表は14日に都内で会見を開き、建設工事の遅れで延期を余儀なくされていたインドネシア・バリ島のリゾートホテル「星のやバリ」を2017年1月20日に開くと発表した。
Wataru Nakano

星野リゾートの星野佳路代表は10月4日に都内で発表会を開き、大分県九重町の温泉旅館「界 阿蘇」について、4月の熊本地震の影響を受けて業績が悪化していることを明かした。さらに、現在は14カ所にある温泉旅館ブランド「界」を将来的には全国に30カ所まで増やし、施設が一カ所に集中しているよりも「経営的にリスクを分散できる」との考えを示した。

「界 阿蘇」は現在、部屋数やスタッフ数を限定しながら継続して運営しているという。

これに関連し、星野代表は「日本での1年間の観光消費額は変わらない。各地の温泉保養需要は安定して存在しているが、災害などのリスク分散するときに各地に持つことで稼働が安定する」と述べた。施設を増やして「大きなホテルグループ」になることで、震災などで特定の旅館が物理的・経済的な被害を受けた場合でも、スタッフを他の旅館に移して雇用し続けられる利点もあると強調した。

9月時点の「星のやバリ」の様子。ヴィラタイプの部屋の間に「運河プール」が広がる

また星野代表は、インドネシア・バリ島のリゾートホテル「星のやバリ」を2017年1月20日に開くと発表した。当初、開業は2014年9月に予定されていたが、建設工事の遅れで延期を余儀なくされていた。星野代表は開業日について「絶対に変えない。今回は意地でも開ける」と力を込めた。

星野リゾートにとって、海外でのホテル開業はタヒチの「キアオラ ランギロア」に続き2軒目だが、主力の高級旅館「星のや」ブランドとしては海外ではバリが初めてとなる。バリ島中部の人気観光地、ウブド地区の約3万平方メートルの敷地に建ち、客室は30室で、料金は1泊1室7万円から。20日から予約の受け付けを始める。

温泉旅館「界 アンジン」のサンブエナデッキのイメージ。空間自体が船の甲板をモチーフに設計し、オープンエアで海を臨む

さらに2017年4月、静岡県伊東市に温泉旅館「界 アンジン」を開くことも明かした。旅館の名前は、江戸時代初期に伊東で日本初の西洋式帆船を造船したイギリス人航海士ウィリアム・アダムス(三浦按針)から由来し、海や船旅をモチーフにした。また、星野グループとしては沖縄本島初となる沖縄県読谷村への進出計画も明かした。詳細は未定だ。

現在、星野リゾートは全国で36の施設を運営している。

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【星のや東京】外観

星のや東京【画像集】⑴

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