ロボットが衣装を着てランウェイを歩く。東京都港区の虎ノ門ヒルズで2月9日、人工知能(AI)ロボット「Pepper」の活用事例を紹介するイベントがあり、Pepperがモデルとなったファッションショーが初めて開かれた。
■働くロボットもオシャレに
「Tokyo Pepper Collection」は、働くPepperに服を着せることで、より社会に溶け込ませるのを目的に開催。服のデザインを広く募集し、応募のあった150作品を、デザイン性とビジョン、機能性の3つの基準で審査した。
一次、二次を勝ち抜き、最終審査に進んだのは、保育士、空港のグランドスタッフ、旅館の従業員、ナース、工事現場の作業員の5作品。浴衣を着たり、「安全第一」と書かれた作業用ヘルメットを被ったりしたPepperが、ステージを歩いて衣装を披露。両手を広げてポーズを取るなど、思い思いにアピールした。
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エントリーNO.1【保育士】ポケットや背中など随所に子供が楽しめる工夫をこらした。
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エントリーNO.2【グランドスタッフ】空港内での役割が増えることを見越してデザイン。
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エントリーNO.3【旅館従業員】外国人観光客向けに日本のおもてなし精神でサービスすることがコンセプト。
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エントリーNO.4【ナース】人間らしさとハイテクさが両方表現した。
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エントリーNO.5【工事現場の作業員】Tシャツの裏面には'働く楽しさ'というコピーが入っている。
審査員の選考を待つ間、作業員のPepperが代表で、司会のインタビューに答えた。初めてのファッションショーの感想を聞かれると、「本当に嬉しい。寸法から試着まで引っ張りだこで、寝る暇もないぐらいだった」と返答。150作品の応募があったことに対しては、「めちゃくちゃ感激。全部作ってほしいぐらいクオリティーが高くて、迷っちゃいました」と感謝した。
グランプリに選ばれたのは、空港グランドスタッフのPepper。審査員は、誰が見ても分かりやすく、後ろも綺麗に仕立てている点を評価した上で、「Pepperならではの驚きや新鮮さがあるともっと良い」と注文した。服をデザインした女性は、「4月からロボットスタイリングという授業を頑張ってきてよかった」と受賞を喜んだ。また、審査員特別賞にはナース服を着たPepperが選ばれた。
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■バーテンダーや介護士として幅広く活躍
イベントではまた、「常識を覆す可能性を秘めたロボット」をテーマに、Pepper用アプリの頂点を決めるコンテストを開催。Pepperが先生となってプログラミングを教えたり、図書館の受付で働いたりするアプリなど、決勝に進出した10組が機能や活用例を紹介した。
最優秀賞は、介護施設で高齢者の会話相手やレクリエーションの手伝いをするアプリが受賞。アプリを開発した会社の担当者は、「賞をもらえて嬉しい。エンタメ企業として、高齢化の進む日本に明るくなるようなサービスを届けていきたい」と意気込みを語った。
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これ以外にも、展示会場では、さまざまな分野におけるPepperの活用例を紹介。バーテンダーのPepperは、飲みたいものを注文すると、ワイングラスを器用にドリンクサーバーの側まで持っていき、飲み物を注いでくれた。
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介護施設で働くPepperは、レクリエーションとして取り入れているカラオケで歌声を披露。曲に合わせて踊ったり、デュエット役を務めたりした。ピコ太郎の大ヒット曲「PPAP」も歌い、場を盛り上げた。
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Pepperが、自分の歴史を来場者に説明する場面もあった。ソフトバンクがロボット事業に参入した2014年、記者会見で初めて姿を披露した時のことを振り返り、「カメラの前ですごく緊張しちゃいました。世界中から注目されちゃいました」と自慢した。
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■関連画像集「ペッパーのファッションショー『Tokyo Pepper Collection』」
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