金正男氏殺害事件をめぐり、北朝鮮との関係が悪化しているマレーシア政府は事態の打開に向け、数日以内に北朝鮮と直接協議を始める意向を示した。アニファ・アマン外相は3月11日に記者会見し、北朝鮮側も交渉の準備ができたなどと述べた。第3国を介さず、両国間で交渉するという。ロイターなどが報じた。
事件をめぐっては、マレーシアと北朝鮮は7日から互いに国内の相手国民の出国を許可しない措置をとっていた。その後、北朝鮮からはマレーシア国籍の国連職員が2人出国したものの、マレーシア大使館職員とその家族9人が依然、北朝鮮に残っている。
Advertisement
一方、マレーシア国内には、警察が重要参考人としている北朝鮮大使館職員らが残っており、北朝鮮は彼らの出国を求める可能性があると毎日新聞は報じている。
アマン外相は会見で、北朝鮮にいる9人のマレーシア人は無事だとコメント。記者団から、残っている9人にイスラムの戒律にのっとったハラールの食料が供給されているかを聞かれると、「大使館は正常に物資を確保できている。もしくは北京経由で物資を得ることになる」などと述べた。
■「金正男氏殺害」画像集が開きます
(※開かない場合は、こちらへ)
【関連記事】
「金正男暗殺」と「マレーシアの闇」(上)北朝鮮「武器貿易」の拠点