ホワイトハウスは3月29日、ドナルド・トランプ大統領の長女イヴァンカさんが連邦政府職員として無報酬のアドバイザーに就任すると発表した。ニューヨークタイムズが報じた。
ホワイトハウスは29日の声明で「私たちはイヴァンカ・トランプさんが、大統領の娘としてこれまでなかった役割を果たし、大統領を補佐することを嬉しく思う」と述べた。「イヴァンカさんの無償の奉仕で、私たちの倫理、透明性、そしてコンプライアンスに対するコミットメントがより強化される。また彼女は、アメリカの人々に対し真の政策の利益を導く機会を持つことになります」
ホワイトハウスは3月、イヴァンカさんが正式なホワイトハウスの役職は持たないが、西館に執務室が与えられることを認めていた。イヴァンカさんの執務室設置は倫理上の懸念が指摘されているが、イヴァンカさんは29日の声明で、そうした懸念を認識していると述べた。
「個人的に大統領に対して自発的に全ての倫理規程を守りながら、他の連邦職員と同じ規程に則ってホワイトハウスで無報酬の職員として私が大統領に助言することに懸念があることは承知しています」と、イヴァンカさんは語った。「このプロセスを通じて、私は大統領顧問や個人的な弁護士と共に、この前例のない役職について誠実に、密接に協力しています」
イヴァンカさんは大統領補佐官として、西館で毎日働く夫のジャレッド・クシュナー氏が率いるチームに加わる。クシュナー氏は大統領の上級顧問として大きな影響力を持つ。
29日の段階で、「無報酬」が何を意味するか明確になっていない。トランプ氏も、当初は無報酬で働くと語っていたが、ホワイトハウスは後になって、トランプ氏は毎月の報酬を受け取り、年末にその報酬を慈善団体に寄付する予定だと述べた。
政府は通常、価値のあるもの、今回で言えばイヴァンカさんを無報酬で働かせることに消極的だ。ホワイトハウスの報道官は、報酬体系について詳細を説明していない。
この新しい役職は、不動産会社の元幹部が、1年近く父親にアドバイスを与えてきた行為を公式化するものだ。
イヴァンカさんは多くの場合、影響力を影で行使してきた。しかし職場での女性の地位に関するトランプ政権の政策など、彼女の役割が目立つ機会が多くなっている。
トランプ氏は28日、ゴールドマン・サックスの元幹部で、イヴァンカさんの支持者でもあり、戦略担当国家安全保障補佐次官に指名されたディナ・パウエル氏が企画した女性の中小企業オーナーとの会合に参加した。
イヴァンカさんは、父親の政策に目に見えるかたちで貢献しているほか、さまざまな言動に歯止めをかけるために父親に忠告していると伝えられる。最も知られている例としては、オバマ政権時代のLGBTを擁護する政策を撤回する大統領令に反対していることが挙げられる。
ハフィントンポストUS版より翻訳・加筆しました。
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