「キスをして、『クレムリン』の位置情報タグをつけて写真を投稿しよう」———
同性愛者の権利拡大に否定的なことで知られるロシア。4月にチェチェンで100人以上の男性同性愛者(ゲイ)たちが拘束され、少なくとも3人が死亡したと報じられた。
このチェチェンでの騒動を受けて、ブラジルの人権保護団体「SSEX BBOX」が、LGBTの人々の権利を守るために立ち上がった。
「Kiss the Kremlin」と題したこのキャンペーン。LGBTの人々に、パートナー同士でキスする写真を「モスクワの中心地に建つ世界遺産の宮殿・クレムリン」の位置情報タグを付けて、Instagramに投稿することを呼びかけた。
Instagramには「LGBTの権利のためにキスをしよう」という意味のハッシュタグ「#KISS4LGBTRIGHTS」を付けて、次々と写真が投稿された。
アメリカ・サンフランシスコの観光地・ゴールデンゲートブリッジを背景にした写真など、別の場所であることが一目瞭然な写真も含めて、「クレムリン」の位置情報タグ付きのキス写真が集まった。
人権保護団体「SSEX BBOX」はキャンペーンに際して、参加を呼びかけるメッセージを以下のように書いていた。
ロシアではプーチン政権下、沈黙が貫かれている。LGBTの抗議行進も法律で禁止されている。表現の自由はますます奪われていくばかりだ。
だから、私たちは、世界で一番大きなデジタルキスをしよう。
LGBTの権利を訴えることさえも許されず刑務所に入れられてしまう場所、モスクワのクレムリンで。
今こそ皆がひとつになって、この理不尽な事態を終わらせる時です。
SSEX BBOXによると、このキャンペーンがきっかけとなり、国連大使のマルクス・ヴィニシウス氏がLGBTの人権保護のためのスピーチを行ったという。
▼キャンペーン概要
「SSEXBBOX」公式YOUTUBEより