ゴッホの『ひまわり』と聞いて、あなたはどんなイメージを思い浮かべますか?
モネの『睡蓮』が同じ題材で何枚も描かれたように、ゴッホの「ひまわり」も実はたくさんあり、世界各地で展示・保管されている。
各地にあるゴッホの『ひまわり』5点を、一気に楽しめる企画がFacebook上ではじまっている。
企画に協力したのは、イギリス・ロンドンのナショナルギャラリー、オランダのファン・ゴッホ美術館、ドイツのノイエ・ピナコテーク、アメリカ・フィラデルフィアのフィラデルフィア美術館、そして日本・東京の東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館だ。
ユーザーは「360度動画」で、普段は決して集められることのない『ひまわり』5点が一同に介した"バーチャル美術館"を楽しむことができる。
専用の装置を持っている人であれば、VR(バーチャルリアリティ)動画で、より没入感のある体験も可能だという。
8月15日には、各作品について所蔵元の美術館の学芸員が15分ずつリレー解説。その模様は動画でライブ配信された。
トップバッターとなったナショナルギャラリーの学芸員のクリストファー・リオペルテネラ氏は、2014年に『ひまわり』2点を一緒に展示した経験を振り返りながら、「もっと多くの『ひまわり』を集結させたいと考えたものの、どれも古く繊細で、それぞれ距離もかなり遠いため、絶対に不可能だと考えていました」と話す。
今回Facebook上で、「作品や我々が移動することなく、みなさんが5点の『ひまわり』を一気に見ることができる機会を持つことができました」と熱っぽく語った。
リオペルテネラ氏の解説動画は、8月16日午後1時時点で、106万回以上再生されており、「素晴らしい」「イタリアから見ています」などのコメントがリアルタイムで続々と寄せられている。
"バーチャル美術館"といえば、Googleが無料で提供しているサービス「Google Arts&Culture」がある。誰でも、自宅にいながらにして世界中の様々な美術館の所蔵品やアーティストの作品を見ることができてしまう。
私たちは、パソコンやスマホを使って、時空を超えることができるようになった。アートの楽しみ方も、大きく変わってきているし、これからもっと変わっていくのかもしれない。