なぜ母親は授乳姿を「選挙キャンペーン動画」で披露したのか 注目集まる

選挙に立候補するママ、伝えたいこと。

公共の場での授乳に抵抗感を感じる人もいるのに、なぜ?

メリーランド州知事を目指す、民主党のクリシュ・ヴィグナラジャ氏が、選挙のキャンペーン動画に自分の授乳シーンを載せたことに、メディアの注目が集まっている。

いま、行われているのは、民主党としての候補者を選ぶ予備選。ヴィグナラジャ氏は8人中、唯一の女性候補だ。

「メリーランドの州選出の上院・下院議員や知事・副知事らは全員男性です。女性は一人もいません。一人もです。ただ数を増やすために女性政治家が必要なのではありません。より良い政策のために必要なのです」

動画でヴィグナラジャ氏はこう語る。

「政府内に女性がいる州は、学校や福祉の質が高く、受刑率が低い。私は、その全てをメリーランドで実現させたい」

ヴィグナラジャ氏キャンペーン動画より。
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ヴィグナラジャ氏キャンペーン動画より。

ライフスタイルメディア「The Cut」に彼女は述べた。

「私は、立候補した理由を真摯に伝えたい。その一つが、娘のためにより良い社会をつくることです。娘には授乳が必要です。授乳姿を嫌がる人がいますが、なぜだろうと思います」

両親はたった200ドルを持ってアメリカに移住してきた。その両親に育てられ、ヴィグナラジャ氏はイェール大学ロースクールを卒業して、ミシェル・オバマの政策ディレクターになった。

授乳姿の公開は、SNS上などでしばしば議論を巻き起こしてきた。政治家がキャンペーン動画を作ったケースは過去にもあるが、サクラメント・ビー紙によると、称賛もある一方で、「授乳より、政治に集中すべきだ」「赤ちゃんをダシにするな」といった批判も出ているという。

ヴィグナラジャ氏キャンペーン動画より。
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ヴィグナラジャ氏キャンペーン動画より。

The Cutによると、立候補を表明したのは、娘のアラナちゃんを産んだ3カ月後だった。そして、選挙運動のために、アラナちゃんを連れて州内をまわった。

なぜ、娘を連れて歩いたのか。ヴィグナラジャ氏はこう語った。

「選挙に立候補する母がどういうものかを、みんなに知って欲しいのです。おっぱいを飲ませている時に仕事のことを考えていないわけではありませんから」