ワールドカップ決勝、フランスークロアチア戦が7月15日深夜にある。開幕前の予想では、あくまでダークホースに過ぎなかったクロアチア躍進はサプライズが続いた今大会を象徴するものだろう。
AIやデータが予想できなかった躍進を的中させた解説者がいた。「居酒屋解説」でおなじみ、松木安太郎さんだ。
週刊ダイヤモンド2017年12月30日・2018年1月6日新年合併号に掲載された予想によると、松木さんは今大会の優勝国を大胆にもクロアチアと予想した。
ワールドカップ開幕前の予想では、多くの識者のみならず、データ分析でもクロアチアの名前は上がっていなかった。
AIはブラジルを予想
ゴールドマンサックスのAIが叩き出した優勝確率はサッカー王国・ブラジルが18・5%とトップで、フランス、ドイツ、ポルトガルと妥当な予想が続く。
クロアチアの優勝確率はなんと0・6%。日本が0・4%だから、躍進はほぼないと判断されていたことがわかる。
データはドイツ
ロイター通信が配信した「サッカーノミクス」に関するコラムによると、優勝はドイツ。コラムは選手の金銭的な価値、国民の応援度、選手層......様々な数字を計算した結果だと強調する。
7月15日にモスクワで行われる決勝戦では、ドイツとブラジルが対戦することになる。ドイツが連覇するなら、50年以上ぶりの快挙だ。けがや天候、審判のジャッジや運といったすべてが結果に影響し得る。だが計算が合うならば、ドイツはW杯連覇を決めるだろう。
ドイツは予選で敗退し、ブラジルは8強止まりだったことをあらためて指摘しておきたい。
ちなみに、この予想ではクロアチアはベスト16に止まる。
松木はクロアチア
こうした予想が次々と覆されるなか、クロアチア躍進を的中させたのが松木予想だ。
ダイヤモンド誌によると、松木さんは「今大会の台風の目になりそうなのが、機動性に優れるモドリッチ(レアル・マドリード)が代表的なクロアチア。他にも好選手のそろう実力国だ」と高く評価。波乱が起こる可能性にも言及していた。
モドリッチとバルセロナで活躍するラキティッチがチームの心臓となり、ピッチで展開される魅力溢れる攻撃サッカー、最後まで勝利をあきらめずに走るクロアチアに世界が魅了されている。
フランスの決勝進出は妥当であり、コンディション的にも、選手層をみても有利は揺るぎそうもない。これはクロアチアがチャレンジャーとして臨むことができることを意味する。
波乱含みの今大会はどう終わるのか。最後まで目が離せない展開になりそうだ。