夢を諦めきれず、地元の信用金庫を9カ月で退職!カンボジアへ移住して見えてきたもの

何よりも惹かれたのは、カンボジア人の人柄の良さ。

どのような経緯で、カンボジアで働くことになったのでしょうか?

海外で働きたいという思いが元々あり、新卒で海外に関われるような仕事を探したのですが、結局内定をもらえたのは地元の信用金庫だけでした。

名前も知られている銀行で親も安心するので、海外は諦めて銀行で働くことに。

しかし、自分の中で色々言い訳をして気持ちを抑えながら働いても、なかなかやりがいを見つけられない日々が続き、このまま嫌々働くよりは自分なりにやりたいことをやろうと思って9ヶ月で退職しました。

そして、海外で働くことを実際に経験したくて、退職1ヶ月後にカンボジアのプノンペンで開催されたサムライカレープロジェクトに参加。

これは海外で働く経験の場を若者に与えるというプロジェクトなのですが、「カンボジアでもやっていけそう!」と思えたので、そのままカンボジアで長期的に働くことを決意しました。

何よりも惹かれたのは、カンボジア人の人柄の良さ。

常に笑顔で、みんなで協力してなにかをするという文化があり、とても和やかな気分になれる自分がいました。

もっと長くここにいたいという気持ちが芽生え、何がなんでもカンボジアで就職先を探すつもりで1ヶ月のプロジェクト終了後、日本に帰国。

そしてすぐにカンボジアの日系人材紹介会社に登録して、現在働く会社から内定を頂きました。

現在のお仕事について教えて下さい。

現在、私を含めて日本人3名で会社を運営しています。他のふたりも私と同様、まだ20代です。

仕事内容は、スタッフの管理や仕事の割り振り、毎日の売り上げの管理や日本の本社の対応、給料計算から支給、経理業務などを全て自分たちでしています。

初めて経験することばかりなので、日々やりがいと苦労が両方押し寄せてきていますね。

しかし、このような経験ができる環境に感謝しています。

日本であのまま働いていたら、今のようなスピードで成長できていなかったでしょう。

まだ立ち上がって1年ほどの会社なので、日々改善の連続ですが、カンボジア人とのチームワークも良く、明るく楽しく仕事ができています。

カンボジア人スタッフは、日本が好きでこの会社で働いてくれているという人が多いです。

現在、週に3回ほど日本語の授業をしているのですが、みんな日本語を楽しんで学んでくれていますね。

挨拶などを日本語でしてくれるととても嬉しいです。

また、日本の本社で行っている経営理念の唱和をカンボジアでも毎朝唱和しています。

しかし、こちらではすべて英語で行っており、将来的には、社内の公用語を英語にするつもりです。

きれいごと抜きにして、今私がここで気持ちよく働けているのはスタッフの存在があるからだと思います。

今いるメンバーが、誰ひとり欠けることなくこの会社を成長させていきたいですね。

渡航前との現地のイメージが変わったことは何ですか?

私はカンボジアに対して、地雷や虐殺、物乞いなどの暗いイメージを持っていました。

しかし、首都であるプノンペンに来てみると、高層ビルやお店がたくさんあり、想像以上に発展していました。

また、ポルポト大虐殺のイメージがあったため、人々に閉塞感があるのではと思っていたのですが、みんな今を精一杯楽しんでいるという印象が強く、笑顔の人が多いですね。

もちろん田舎の方にいけば貧しい地域もあるので、プノンペンのイメージだけでカンボジアは語れないでしょう。

カンボジアのことを知るために、もっとたくさんの地域を見たいです。

カンボジアは今、経済が発展している最中だからこそ、やりたいという意思さえあれば想いを形にしていける環境があります。

今後の目標は、まずはしっかりと今の体制で安定した売り上げを上げていくこと。

カンボジアから日本に対して価値を提供していけるような仕事や、この会社を100人規模の会社にするという社長の目標もゆくゆくは実現していきたいですね。

良い経験をつめるかは自分たち次第なので、前向きにスタッフたちと協力して何にでも挑戦していきます。

安川圭亮さんの一日のスケジュール

08:00 出社、朝礼

08:10 仕事開始 スタッフはページ作成、サテライトサイトの管理など

日本人スタッフは、作成されたページのチェックなど

12:00 休憩

13:30 商品ページのチェック、会議、サイト管理等を、日本とスカイプを使ってやり取り

17:00 終業

安川 圭亮(YASUKAWA KEISUKE)

Real Max Cambodia,.co ltd / マネージャー

※2015年3月下旬に社名を「Konkhmer Communication Co.,Ltd.」に変更予定

京都産業大学国際関係学科卒業。高校2年生の夏休みにカナダ・バンクーバーにてホームステイを経験し、これを機に海外に興味を持つ。

大学2回生時にはオーストラリア・パースに1ヶ月の語学留学を経験。3回生時は友人とヨーロッパ7カ国を1ヶ月かけ周遊し、その後の就職活動では海外勤務の可能性がある会社を中心に応募したが、内定までいかず。

海外勤務の夢を諦めて地元の信用金庫に入職したが、海外勤務の夢を諦めきれずに1年経たずに退職し、サムライカレープロジェクトという海外企業体験プロジェクトに参加。

海外で働く経験と開催地であるカンボジアの魅力を体感し、カンボジアで就職することを決める。現在、カンボジアの日系IT企業で現地マネージャーとして日々修行中。

将来的にはカンボジア人と一緒に、カンボジアの発展に貢献できる活動をすることが目標。

<取材・ライタープロフィール>

ABROADERS 代表 濱田 真里/Mari Hamada

海外で働く日本人に特化した取材・インタビューサイトの運営を4年間以上続けている。その経験から、もっと若い人たちに海外に興味を持って一歩を踏み出してもらうためには、現地のワクワクする情報が必要だ!と感じて『週刊アブローダーズ』を立ち上げる。好きな国はマレーシアとカンボジア。

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週刊ABROADERSは、アジアで働きたい日本人のためのリアル情報サイトです。海外でいつか働いてみたいけど、現地の暮らしは一体どうなるのだろう?」という疑問に対し、現地情報や住んでいる人の声を発信します。そのことによって、アジアで働きたい日本人の背中を押し、「アジアで働く」という生き方の選択肢を増やすことを目指しています。

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