メルセデス・ベンツ、難民のための職業訓練+語学研修プログラムを開始

インターンの参加者たちは、14週間にわたり職業訓練とドイツ語のレッスンを受ける。国内の企業で働けるよう、ドイツの連邦雇用庁の協力によって実現した。
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メルセデス・ベンツが、難民のための新しいインターンシップ・プログラムをドイツでスタートさせた。参加者たちは、14週間にわたり職業訓練とドイツ語のレッスンを受けるというもので、難民や亡命希望者が、同社のみならず、ドイツ国内の労働力の一員となれるように手助けすることを目的としている。

「ブリッジ・インターン」プログラムと呼ばれるこの取り組みは、ダイムラーとドイツの連邦雇用庁の協力によって実現した。プログラムは毎日午前6時にスタートし、3時間半、製造や物流の部署で働く。その後は10人ずつのグループでさらに3時間半のドイツ語会話レッスンを受け、仕事に応募する時の手紙の書き方など、仕事上で重要な能力を学ぶことができる。

ドイツには現在、難民や亡命希望者が押し寄せている。その多くは、シリアの紛争地域からやってきた人々だ。しかし、このプログラムでは、アフガニスタンやエリトリア、ガンビア、ナイジェリア、パキスタンといった中央アジアやアフリカの国々の人も受け入れている。対象年齢は20歳~51歳だ。

ダイムラーの労働評議会の代表を務めるMichael Brecht氏は、「人々に共存をもたらす最善の方法は職場にある」とし、「一緒にモノを作ることは、お互いの理解を深める。そのため、多くの社員が"ブリッジ・インターン"の指導に意欲を見せていることを大変うれしく思う」と語る。プレスリリースでBrecht氏は、インターンが「一時的な派遣社員や我々の中心的な働き手たちと競争させられることはない。このプログラムで誰かが不利な立場におかれることはない」と強調している。

プログラムの最初の6週間は、連邦雇用庁が費用を負担するが、残りの8週間はダイムラーがインターンの最低賃金を支払う。すでにシュトゥットガルトのウンタートゥルクハイム工場で始まっており、同じようなプログラムが他の場所でも行われる予定だという。

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メルセデス・ベンツ 難民向けインターンシップの様子(Autoblog)

翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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