FacebookのCEOマーク・ザッカーバーグが、Facebookに『Like』(いいね)ではない『Dislike』ボタンを追加する予定を明らかにしました。
日本語では『いいね』と訳される Likeボタンは Facebook の象徴的機能。必然的に、こんなの全然良くない、Like以外の選択肢はないのか、Dislike があるべきという声も Likeボタンと同じくらい長く続いてきました。
ザッカーバーグが現地時間9月15日に開催した会見の質疑で語ったところによると、Facebook は以前から Dislikeボタンに取り組んでおり、近い時期に実際に導入する予定。いわく「Dislikeボタンは多くの人が昔から求めてきたと思う。開発しています、実際に提供しますと発表できる今日は特別な日だ」。
気になるのはDislikeの実際の運用ですが、LikeとDislikeが対抗してひとつの数字を上げ下げするような仕組みにはならないとのこと。
他人の『いいね!』に対して、いやこんなの良くないね下げてやる、といった使い方をするのではなく、悲惨なニュースや訃報など、『いいね!』と肯定するのは憚られるけれど共感は伝えたい、といった場合を想定した機能とされています。
Likeと並ぶのか、ラベルを変えるとすればどのような仕組みなのか、も注目ですが、もっと気になるのは日本語でどうなるか。『ひどいね』『いやだね』『良くないね』『これはひどい』『おつらいでしょう......お辛い』などなど案は浮かびますが、どれも状況によっては違和感がありそうです。
なお、辛い話題には『いいね』ではなく共感を示す言葉を、という取り組みは、二年ほど前からFacebook 社内で提案のかたちで取り組みがありました。
当時の提案では、投稿者が共有時に特定の感情を示すタグを用いることでLikeのラベルが変わり、Sympathize (共感) になる仕組みでした。
今回の Dislike が実際にどのような仕組みで運用されるのかはまだ明らかになっていませんが、ザッカーバーグは「シンプルなやりとりを設計するのはおどろくほどややこしい」と語っています。
なお、上はこの話題でたびたび引き合いに出される任天堂のネットワークサービス Miiverse より。「いいね」にあたるボタンの文言は「そうだね」ですが、投稿者のアバター(Mii)の表情により、うれしいときは「そうだね! (嬉)」、悲しい辛いときは「そうだね......(悲)」と表情付きで共感を伝えます。
(2015年9月15日 Engadget日本版「Facebook、本当に『ひどいね』(Dislike)ボタンを提供へ。ザッカーバーグが発表」より転載)