ギネス公式での「ロボットによるルービックキューブ高速クリア記録」は2015年11月に記録された2.37秒。ところが現在、0.887秒という驚異的な記録がギネスに申請中です。これはエンジニア兼経済学者という異色の肩書きを持つ、アルバート・ビアなる人物製作のロボット Sub1 によるタイム。つづきにはその高速クリアの様子を掲載しました。
Sub1 は2台のカメラでキューブの6面全体を撮影し、その映像をノートPCで分析します。分析用アルゴリズムには「トマス・ロキッキとハーバート・コチェンバの2相アルゴリズム」と呼ばれるものを用いており、瞬時にクリアへの道筋を算出可能。そしてその結果をもとに Arduino ボードが制御するロボットアームが高速でキューブを動かします。
ご覧のとおり Sub1 は20手、0.887秒でみごとに全面を揃えました。
ただしこれはギネス認定員不在でのタイムなため、現在のところは暫定的な記録となっています。アルバート・ビアはすでにギネス申請を準備中で「審査を経れば間違いなく承認されるはずだ」と語っています。
なお、この記録が公開される直前には米国人のジェイ・フラットランドとポール・ローズが製作したロボットが0.900秒という記録を公開していました。しかもフラットランドらはギネス認定員を立ち会わせており、その場で認定を受けた模様。もしアダム・ビアの記録が認められなければ、こちらが新記録となるはずです。ただ、フラットランドはすでにTwitter でアルバート・ビアを祝福しています。
2014年に紹介した記事「レゴでできたルービックキューブ早解きマシン CubeStormer 3」の当時、ロボットの世界記録は3.23秒でした。それが現在では0.887秒。あとどれだけ伸びしろがあるのかが気になるところです。
ちなみに人間の手による最速クリア記録は2015年11月、米国の大会で14歳の少年が出した4.90秒。こちらも直前に別の14歳の少年が5.09秒の最速タイムを記録した直後のことでした。
(2016年02月10日 Engadget日本版「僅か0.887秒でルービックキューブをクリアするロボットが登場、ギネス申請中(動画)」より転載)
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