オランダ・アムステルダムの南にある町、ボーデグラヴェンで、スマホ・ゾンビ(歩きスマホの歩行者)たちが誤って交差点に侵入しないよう、歩道埋込み式の信号機「+Lightlines」が設置されました。まだ試験的なプロジェクトですが、横断歩道に出る直前に埋め込んだLEDが青(緑)または赤色に点灯してスマホに夢中な歩行者に信号機の状態を知らせます。
同様の試みはすでにドイツやオーストラリアにも見られますが、オランダのバージョンは発光部分が細長いため、大掛かりな設置工事なしに歩道のブロックやレンガの隙間に仕込むことが可能です。LED停止線に関わる企業HIG Traffic Systemsによると、現在は学校の近くにある交差点の一部にのみ設置してあるだけですが、今後効果が認められれば、ひろく普及させていきたいとのこと。
ボーデグラヴェンの町長Kees Oskam氏は「SNSやゲーム、WhatsAppなどに集中しすぎる人々は交通の邪魔だ。しかし、この傾向はもう変えられないかもしれないが、少しでも歩行者が危険を予期できるようにしなければならない」と話しています。
ただ、オランダ交通安全協会(VVN)は+Lightlinesについて「根本的な解決にはならない」とDutch Newsにコメント、「そもそも歩きスマホという感心できない行動を助長している」と苦言を呈しました。
そういえば自分も外ではスマホ・ゾンビ化しているな......と気づいた賢明な読者の方々におかれましては、せめて交差点の手前では顔を上げて、安全確認をしっかりするようお願いします。
(2017年2月16日 Engadget日本版「オランダ、歩きスマホ対策の歩道埋め込み型信号「+Lightline」設置。役所はスマホ・ゾンビに苦言も安全を優先」より転載)
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