バイデン氏「国を癒し一つにするのが私の仕事」。勝利宣言せずも、勝利を見すえて国民に訴える

バイデン氏がリードしているアメリカ大統領選挙。陣営はすでに動き出していることを明らかにしました
支持者らの前に姿を見せ、スピーチをしたバイデン氏(2020年11月6日)
支持者らの前に姿を見せ、スピーチをしたバイデン氏(2020年11月6日)
ANGELA WEISS via Getty Images

アメリカ大統領選挙・民主党候補のジョー・バイデン氏は11月6日(現地時間)、デラウエア州ウィルミントンで支持者の前に姿を現し、短いスピーチをした。

投票日の後にバイデン氏がスピーチをするのは、今回で3回目だ。

午後10時45分過ぎに、副大統領候補のハリス氏とともに壇上に立ったバイデン氏。

「私たちは勝利宣言はしません。しかし私たちがこの選挙に勝つということを、多くのことがはっきりと伝えている」と、当選への自信を見せた。

スピーチはしなかったが、壇上には副大統領候補のハリス氏も立った(2020年11月6日)
スピーチはしなかったが、壇上には副大統領候補のハリス氏も立った(2020年11月6日)
ANGELA WEISS via Getty Images

バイデン氏のこれまでの選挙人獲得人数は、264人。当確が出ていない残りの激戦州の一つを制すれば、大統領選での勝利が確実になる。

バイデン氏が勝利したウィスコンシン州やミシガン州、そして現在リードしているペンシルベニア州は、「青い壁」と呼ばれる元々民主党が強い州だ。しかし4年前の大統領選挙では、トランプ氏が勝利した。

今回これらの州を取り戻したことについて、バイデン氏は「私たちは4年前に壊れた青い壁を再建した」と述べて喜びを表した。

次期大統領を見据えた発言も

これまでの票集計で、バイデン氏は歴代の大統領選挙候補者で最多となる、7400万以上の票を集めている。

同氏はこの得票数について「票を投じた人たちは、分断ではなく国を一つにして欲しいと望んでいる」と述べた。

そして、ハリス氏とともに、新型コロナウイルスや失業問題などの危機対応をすでに始めていることを明らかにした。

また、今回の選挙ではバイデン支持者とトランプ支持者が激しく対立した。

バイデン氏は今回の選挙の傷を癒し、国を一つにするのが大統領として仕事だと思っているとして、次のように語った。

「意見がはっきりと異なることは、民主主義には避けられないことです。意見の相違は、正常なことなのです」

「しかし、私たちの政治の目的は絶え間ない対決ではなく、問題を解決することです。正義が保障されること、全ての人が公平に扱われ、そして人々の生活を良くすることです」

「私たちは対立する立場にあるのかもしれない。しかし私たちは敵同士ではありません。同じアメリカ人なのです」

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